みよし市民納涼花火まつり〜広島県三次市

三次の花火を見に行く時は大概、悪天候で延期になった時だが、
今年も台風の影響で9月に延期になり2015年以来、4年振りの撮影となった。
今回はいつもと違う所で撮ろうと早めの15時30分に臨時駐車場である親水公園に着いた。
夏場と違って多少暑さも和らいでいるせいか駐車場は半分近く埋まっており、
このペースで行くと17時前には満車になりそうな勢いだった。
親水公園に止めるには帰りの大渋滞を考えるとリスクは大きいが、
今日は急いで帰る必要は無いので、ここから歩いて会場へ向かった。





例年だと巴橋を前景に場所を決めており、
親水公園の駐車場からも近いことから意外と楽に撮影が出来るし、
何より三次らしさが出て個人的には好みの場所である。
ただ過去二度も撮影しているので、今回は違う所から撮ろうと決めていたので巴橋前景ポイントは素通りした。
さすがにこの時間帯だとシートも疎らに敷かれていた。



巴橋を過ぎた辺りの土手から露店がズラっと並び、
今は人も疎らだが時間が経つにつれて混雑する光景が目に浮かびそうだ。
この場所からだと川に映り込んで悪く無いが、
ワイドな花火演出を側面から見ることになりそうなので却下。



巴橋を渡って河川敷に花火打上の筒場状況を確認。
5か所の筒が等間隔に設置されており、撮影するにはあまりにも近すぎて広角レンズでも入りそうにない。
今回は土手で撮るつもりだったが最前列は隙間無くシートで敷き詰められていたこともあって止めた。
見るには悪く無いが撮影にはあまりにも向いていない。



祝橋を渡って江の川沿いの道を歩く。
撮ろうと思えばどこからでも撮れるが、
ワイド演出を側面から撮るか正面から撮るかで場所取りは限られていく。
祝橋を渡ってすぐの場所も悪く無いが、
やはりここも側面から狙うことになる。







南へ歩いていくと水質管理センターがあり、
敷地外の土手が観覧エリアとなっている。
この場所、実は公式には観覧場所と記載されていないので知る人ぞ知る穴場的スポットであり、
観覧スペースも広く、その割に人が少ないのでのんびり見ることが出来る。
南に行けば行くほど駐車場に近いせいか人もカメラマンも多く、
北側は閑散としていた。
カメラマンが多いのはワイド演出を正面から狙える理由もあるが、
距離が近いので北側から縦構図で狙うつもりだったが、
大概、ワイドを縦構図で撮って良い写真が撮れた試しが無いので、
南側から横構図でワイド演出を狙うことにした。
公式に載っていないが、管理センターの駐車場が臨時駐車場として車を止めることが出来るので、
最初からここで撮ると決めていたらここに車を止めておけば良かった。
そんなにたくさん車を止めるスペースは無いが17時になっても満車になっていなかった。
ちなみにこの場所は2006年に撮影しており、実に13年振り以来の撮影となる。
13年前は思った以上に期待外れだったが、あれから随分内容もも変わっているので、
どのような花火を見られるのか楽しみである。




9月半ばと言えど30度を超える暑さでここまで来るのに大汗を掻いた。
それでも影に入ると風が心地良くて、そこは7月と大きく異なり9月開催の花火大会は体力的に助かる。
まだ2時間ほど余裕があるのでメイン会場まで足を運んでみようと思ったが、
無駄に体力を消耗せずプログラムを見ながら時間を潰す。
管理センター裏でも撮る場所の選択肢は多く、
場所によっては大きく差が出るかもしれない。
筒の設置状況からして南に行けば行くほど正面の角度に近いと思うが、
江の川を花火色で染めようと思えば南側は川が映らない。
それなら川が大きく写る場所を探して最終的に場所を決めた。
これだけ規模の大きな花火大会であれば撮影場所探しも一苦労するのだが、
このエリアに関しては撮影するには文句なしに良いのに、
どこから撮ろうか迷うくらい場所が空いていた。
露店が1つも無いエリアなのでカップルには退屈な場所かもしれないが、
殆どの家族連れは持参した弁当をテーブルに広げて食べている人が多く見かけた。
早くから山や建物の影になっていることから過ごしやすい場所であり、
後は花火が上がるまで寝転がりながら待ってる大人もいれば、
河原で石を投げて遊んでいる子供達もいる。
この場所で一度でも観覧した人達は、他のエリアでのあまりの混雑具合に嫌気が差すに違いない。
事前にネットで三次の花火を調査してみたが、多くのHPに穴場と書かれたサイトを見かけるものの、
意外と本当の穴場は載せてないのだと改めて思い、
まだ経験したことの無い花火大会へ行く時の参考になった。



19時30分開始だとまだ薄暗いかと思ったが、
19時を過ぎた頃から随分暗くなり始めた。
日の入りが18時18分なら暗くなるのも当然と言えば当然。
19時になると会場から主催者や来賓の挨拶が始まり、
最近の花火大会では何人もの人が挨拶するのも珍しいような気がする。
19時25分、厳島神社奉納花火として和火の柳が打ち上がる。
近いように思ったが約280mほど離れているので横構図で何とか収まりそうだった。
以前みたいに8号玉が上がれば当然フレームアウトするが、
いつからか最大5号玉になっているので距離的にはちょうど良さそうだった。
19時30分、花火大会が始まる。
今年は5部構成でさらに14のプログラムになっており、
早打ち花火とスターマイン、音楽シンクロ花火の演出で繰り広げられていく。
オープニングスターマインは5か所からの一斉打ちで華やかにスタート。
場所的に少し角度は付いているが、それでも正面に近いことからワイドの演出が楽しめる。
イメージ通り川に染まる花火もアクセントになって良かった。
早打ちは3号、4号、5号と順番に上げられ最後のスターマイン。
早打ちのパートが少し長く、逆にスターマインが短いのは1時間30分持たせないといけないので仕方ないかもしれないが、
音楽シンクロ花火を味わってしまえば早打ちは退屈に感じる人も多かったかもしれない。



今日は風も弱く妙に蒸し暑い。
外に置いていたプログラムも湿気でフニャフニャ状態。
霧の町というだけあって煙が雲海になりつつあるのが今後の進行に心配だったが、
何とか煙は西側にゆっくり流れて撮影に支障は無かった。
それにしても長い。
19時30分から始まって1時間経っても終わらないので、
プログラムを持っていない人や進行を把握していない人からすれば、
まだ終わらないのか?と思っている人も見かけた。
帰りの混雑の酷さを知っている人からすれば途中から帰る人もいるだろう。
ただでさえ長く感じる花火大会だが、今日は少し時間が押しており終了時刻の21時を回ろうとしていた。
近年、警備費などで開催が危ぶまれている話をよく耳にするが、
三次の花火も例外では無く、いろんなところで樽募金の協力を見かけた。
募金だけではたかが知れており、
改善すべき点はもっとたくさんあるはずなので、見直すところを見直して今後の開催に繋げて欲しい。

最後は國友らしく金冠菊からの銀冠菊の一斉打ちで幕を閉じ、
21時15分、競技大会以外の花火大会では久々の長丁場になった撮影だった。
夕ご飯をまだ食べていないので近くの回転寿司屋で時間潰しを兼ねて遅い夕食をとることにする。
みんな帰ることで必死なのか待たずに席がすぐ回ってきたが、
特に急いで帰る必要は無いので休憩がてら少し待っても良かったのだが。
22時30分、さすがに河川敷の駐車場は殆ど掃けて閑散としていた。
それでも国道54号線はまだ渋滞しているのだから、
どうしてそんなに渋滞が長引くのか不思議でならない。
三次東ICまでの道のりが丁寧に案内されており、
馬洗川の土手沿いを走るので国道54号線の渋滞とは無縁だったが、
県道434号線が三次東ICまで渋滞しており三次市街地を抜けたのは23時を回っていた。
明日の撮影に備えて眠くなる前に蒜山に入っておきたかったが、
西城にあるコンビニの駐車場で力尽きた。




写真館 二千年一夜