バンブージョイハイランド〜広島県竹原市

例年より早く咲いた桜も寒の戻り、暖冬の影響なのか満開になるのが遅く、
4月第一週の週末になってようやく見頃を迎えようとしていた。
数年前から海と桜の組み合わせに力を入れており、
今年は以前から力を入れて撮影したい思っていた音戸の瀬戸へ行くことにした。
ところがよりによって今シーズン初の黄砂が飛来する予報。
海の撮影には青空が絶対条件なので一気に写欲を失ってしまった。
朝6時過ぎ、黄砂の影響なのか眩しく無い太陽が顔を覗かしていた。
思ったほどの黄砂の被害は無く、上空は青空が広がっていたので、
午後には緩和されることを期待して家を出発した。





当初、朝一番を目指して音戸へ行く予定だったが、
黄砂を配慮して竹原から桜名所を転々としながら音戸へ向かう計画に変更。
まずは竹原バンブージョイハイランドを目指す。
7時00分頃、現地に到着。
つい1か月前のバンブーフェス以来なので聖地巡礼の意味で寄ってみたが、
桜目的で訪れたのは2012年以来。
朝が早いせいか散歩している人が数人いるくらいで、
鳥のさえずりが聞こえるくらいのんびりした光景が広がっている。
桜の開花は残念ながら5分咲ほど。
撮影するまでも無いかと園内を散策していると、
場所によって満開になっている所も有り、
せっかくなので1カット撮影してみた。
桜は広範囲に植えられており、
海が見える場所もあるらしいが、
見頃はもう少し先のようなので今日はこれで終了。
園内は約1300本の桜が植えられており、
明日はさくらフェスが行われるらしいので大勢の人で賑わうに違いない。




宿根の大桜〜広島県竹原市

せっかく天気が良くて竹原にいるのなら宿根の大桜を見ない訳にはいかない、ということで寄ってみた。
こちらも2012年以来の訪問でその時は確かお昼過ぎだったような気がする。
朝の日差しを浴びる宿根の大桜はどんな姿を見せてくれるのだろうか。
8時00分頃、現地に到着。
開花の情報無しに来てみたが見事に満開で真っ白な花をたくさん付けてくれていた。
しかもこれほど素晴らしい姿を見せてくれているのに誰一人としていない。
前回と同じ構図だと面白くないが、
撮影場所が限られるのでどうしても同じ構図になってしまった。
太陽が昇る角度を考えると意外と朝一番に訪れても良かったかもしれない。
撮影している時に1組の夫婦と近所のおじさんらしき人が来た程度で、
ストレス無く撮影出来て良かった。



大桜の周辺にも桜がたくさん植えられており、
とても喉かな山の中にある集落であるが、
ここまで来る道のりは西日本豪雨で大きな被害を受けていた。
仮復旧していたので来ることが出来たが、
復旧の目途は立っておらず、
また同じような豪雨が来れば被害はさらに大きくなるかもしれない。
これだけ甚大な被害を受けても、
宿根地区に人災や家屋の被害は無かったようで、
今年も綺麗な桜が咲いて良かったと畑仕事をしていたお年寄りに笑みがこぼれていたのが印象的だった。




正福寺公園〜広島県安芸津町

正福寺公園は音戸へ向かうのに目の前を通るので寄ってみた。
こちらも2012年ぶりで3度目の訪問。
9時30分の時点で駐車場はさほど混雑しておらず、
お昼前暗いから花見客で賑わうのだろう。
黄砂のピークは今が一番酷いのか瀬戸内海の島々が見えず、
それでも上空に青空が広がっているのは不幸中の幸いだった。



久々に来てみたが撮影出来る場所は思いのほか無く、
やはり海が見える定番スポットに来てしまう。
ところが視野の広がるスポットに桜の枝が成長して額縁構図になってしまい、
何とか良い場所が無いか探してみたが残念ながら見つからなかった。
それ以前に桜の開花が良く無くて、
一応、満開扱いになっているのだろうけど、
場所によっては蕾が多く、またある場所では既に散って芽が出ていたり、
過去に美しい満開を知っているだけに何とも中途半端な満開であった。
大崎上島行きのフェリーが出港した後だったので、
安芸津に戻って来るフェリーを待って1カットのみ撮影。




音戸の瀬戸公園〜広島県呉市

野呂山へ寄るつもりだったが黄砂が酷く、
先ほどの正福寺公園の開花状況からして期待出来そうになかったので素通りして音戸の瀬戸公園に向かった。
11時30分、音戸の瀬戸公園に到着。
もうこの時間帯なら花見客で駐車場は満車になっていると覚悟していたが意外と空いていた。
第二音戸大橋の開通と主に音戸の瀬戸公園も随分整備されて駐車場が増えたので、
昔みたいに音戸大橋のすぐ近くにある駐車場が満車になることは無いようだった。
ここの桜は広島県内でも早く見頃を迎えるだけあって、
桜の花付は良く綺麗に咲いていた。
既に散り始めているので今がピークかもしれない。



相変わらず黄砂は晴れそうにないが上空は青空が広がっていて散策するには気持ち良い。
音戸大橋の駐車場からさらに坂道を上がっていくと
海と桜が見える公園があり、大勢の花見客で賑わっていた。
以前、仕事で江田島に通っていた時に公園内に立ち寄って、
いつか桜が咲く時に来ようと現地調査したことがあり、
海と桜を撮るならここしかないと思っていた場所だったが、
今日は黄砂の影響で思ったほどの感動は無かった。



せっかく来たので1カット撮影。
園内にある老人施設の屋上から見てみたかったが、
60歳以上は入れないらしいので断念。
いつか60歳になったらまた来てみるか(笑)
さらに上に続く高鳥台は西日本豪雨で通行止めになっている。
歩いていけないこともないが、
違うルートで車で行けるので後で行ってみることにした。
帰り間際に音戸大橋と桜の2ショットを撮影。
園内は広くて桜もたくさん咲いているが、
意外と音戸大橋と桜を一緒に撮る場所はかなり限られており構図探しに苦労した。
第二音戸大橋と桜が撮れる場所もあるが、
残念ながら目の前に大きな高圧線が走ってとても残念な光景であった。

訪れた時間帯からして黄砂が無ければ澄み渡る青い空と海が見れるはずだが、
生憎の状況でさほど感動は無く、
駄目元でも朝日が上がるタイミングで訪れていれば結果は違っていたかもしれない。
今回は現地調査だと思ってまたいつか音戸の瀬戸の桜を狙ってみようと思う。



14時00分、音戸の瀬戸公園からだと数分で行けるのに、
宮原ルートはかなり時間がかかりやっとの思いで高鳥台に到着。
さすがに車は1台も止まっておらず誰もいないと思ったら、
花見客が数組来ていた。
敢えてここまで上がって来る拘りが凄い。
確かに標高は高く景色は良いが、
桜の木は思ったほど少なく見応えが無い。
ただ高鳥台にはかつて砲台の兵舎跡が残っており、
近くに桜があったので呉の景色を俯瞰する形で一緒に撮った。
これは高鳥台ならでは、高鳥台でしか撮れないショットである。
第二音戸大橋も俯瞰出来るが、
この時間帯だと既に半逆光になるので撮影はしなかった。



白竜湖花火inだいわ〜広島県大和町

今日の最終予定地は白竜湖なので、
15時になる前に音戸の瀬戸公園を出発。
2時間あれば着くだろうと思ったが、
意外と早く16時くらいに駐車場に着いてしまった。
いつもは東側から撮影しているのでグラウンドに車を止めていたが、
今回は道の駅側から狙う予定なので河川敷に車を止めたかったが、
既に満車になっており和木公民館に車を止めた。



今年はまだ早いと思っていた桜は今日の暖かさで一気に花を開いたようで満開に近い状態になっている。
そうとわかれば桜と花火を一緒に撮りたいところだが、
残念ながらライトアップはしないのが非常に残念である。
白竜湖の良いところは川面に花火が映り込むので、
東側の橋付近は早くからカメラマンが集まる人気スポットである。
ところが現地に行ってみると豪雨災害の影響で川幅が狭くなっていることに衝撃が走った。
ここでも被害が大きかったのだろうか。
話によると南側の斜面が崩れてグラウンドまで土砂が流れ込んだらしい。
ここへ訪れる途中、国道432号線を上がってきたが、
通行できるようになったのはつい最近で、
それでも至る所に工事中の信号で何とも足止めさせられた。
大きな道路や交通は徐々に元に戻ろうとしているが、
それはほんの僅かな復旧だったということが今日1日で気付かされた。

反対側の道の駅の河川敷も土砂が溜まった中州が出来ており、
そこから写真を撮ろうとしているカメラマンも多く見かけた。
東側に比べると西側は人が疎らで混雑はしておらずのんびりしている。
一応、道の駅やマルシェがオープンしているが、
東側の方が露店が多く、また駐車場から近いことから混雑に差があるのかもしれない。
風向きは西から東へ強く吹いている。
その風も次第に止んで川面に映り込む桜が西日に当たってとても綺麗だが、
写真を撮ろうとは思えなかった。



今日1日黄砂の影響で思い通りの撮影には至らなかったが、
上空は雲1つ無い青空が広がっており西の空は綺麗な夕暮れ空が広がっていた。
19時打上なら東からトワイライト花火を狙えば良かったかな。
道の駅でのんびりくつろいでいると、
大会前に追悼花火の打ち上げがアナウンスされて急いで撮影場所に戻った。
追悼花火らしく白菊がまだ暗くなる前の空に美しく咲いた。
本来、今日の花火大会も賛否があったらしいが、
知らない人からすれば復興のために花火を上げた方が良いと言うだろうけど、
実際の現状を目の当たりにすると、花火の予算を少しでも復興に向けた方が良いと思ってしまった。

19時00分、地元子供たちのカウントダウンにより花火が打ち上がる。
今年も8部構成ですべて音楽付き。
音楽は地元学生が選曲しているので流行りの曲が多いのも白竜湖ならでは。
比較的良く音楽に合わせて花火演出を構成しているので撮影していても退屈しない。
プログラムの中には全国から代表する10社の花火業者が2発おもてなし花火として打ち上げられ、
普段見ることの出来ない芸術的な花火を見ることも出来る。
約1100発で最大5号と公式で発表されているが、
今の時期でこのレベルの花火大会がしかも近場で見れるのは非常に嬉しい。
山の中での花火大会ということもあって、
花火の音がこだまして体感的にも心地良い。



構図としては川に映る花火を入れて花火のフラッシュ効果で桜が写ればと思ったが、
なかなか思い通りの撮影は出来ず、5号玉が予想外に近く、
28mmだと川が入らないという、これでは何のために道の駅附近から狙ったのかわからない。
今日に限って広角レンズを持ち合わせてないし、
もう少し背後に下がるか河川敷に降りるか橋の上から狙うか来年の課題となった。
また花火の演出的に扇打ちの筒がセットされているが、
側面を向いているのでワイド演出を側面から見ることになるのは面白くない。
メイン会場に合わせて正面にセットされているように見えるので、
それを考えると例年通り東側から狙うのが理想なのかもしれない。
最後は永遠のゼロ(ドラマ版)の主題歌に合わせて豪華なフィナーレで幕を閉じた。
前回も思ったが、白竜湖の花火は演出に拘っているのでやはり面白い。
花火大会に否定的な考えもあったが、
大勢の人が集まることで地元の人が少しでも元気になれるのなら花火を上げることも決して悪いものではない。

今回初めて和木公民館に車を止めたので、
スムーズに帰れないと思ったが、意外と早々と駐車場を出ることが出来た。
ところが国道486号線がフライトロードの信号まで渋滞しており、
そこを抜けるまで30分かかってしまった。
後日、地図を見てみると抜け道があるようなので、
来年は国道を走らずに裏道を走って帰ることにしよう。



写真館 二千年一夜