鞆の浦弁天島花火大会〜広島県福山市

今の時期にしてはあまりにも暑い日々が続き、今日も30度超えの5月最終土曜日。
早めの現地入りは体力を消耗するので、今年も遅めの16時30分頃にみろくの里を目指す。
ここ数年、臨時駐車場になっているみろくの里に車を止めて、
シャトルバスで鞆の浦へ現地入りするのが恒例になっている。
往復400円のバス代も観光地へバスで行くと思えば、旅行気分で悪くは無い。
今年は町内の有料駐車場に止めることも考えたが、
以前は500円だった駐車料金もいつしか1000円に値上がりしており、
今日は1人行動なのでシャトルバスで行くことにした。




※鞆港

17時前に鞆の浦へ到着。
バスを降りると日中の暑さとはかけ離れた涼しさに驚いた。
今日も仙酔島からの撮影予定なので現地調査をする必要は無いが、
せっかく観光地へ来たのなら観光気分で少し町内を散策。
久しぶりに医王寺へ行ってみたが、意外とカメラマンが多くて人気撮影スポットになっている。
それよりもカメラマン以上にケムシが多くて、
今年は確かにケムシが大量発生しているとは聞いていたが、
さすがにこれだけ多いと夜はケムシ対策に気を付ける必要がありそうだが、
どちらにしてもここで撮影することはこの先も多分無いかな。


※医王寺

古い潮待ちの町並みを歩いて渡船乗り場へ着くと、
その隣の堤防が何と立ち入り禁止になっていたのには衝撃的だった。
個人的にお気に入りの場所で何度か撮影しているが、
もうここで撮影出来ないのかと思うとちょっと切ない。
ただ大型三脚と脚立を使えば何とかなりそうであるが、
その機材をここまで持ってくる気力体力はそれなりの覚悟が必要だ。
ちなみに県道沿いの堤防上は暗黙の了解で立ち入り禁止にはなっていない。
むしろこの堤防も危険なので立ち入り禁止になるのも時間の問題だろうか。


※淀姫神社


※渡船乗り場横の堤防はまさかの立ち入り禁止

鞆に着いた時は涼しいと思っていたが、
日差しの当たる所や裏山付近は蒸し暑さに汗が噴き出してきた。
島に渡る前に夕食を買って18時過ぎに仙酔島へ渡る。
今年で3年連続の仙酔島からの撮影となるが、
花火大会があるとは思えないくらいゆっくりと時間が流れていて、
何より渡船で島へ渡ることでどこか遠い所へ来た気分にさせてくれる。
いつもの遊歩道で機材をセットして後は花火が上がるまでのんびり待つ。
暑くも無ければ寒くも無く、混雑も無ければ目の前に広がる海。
この待ち時間も実はあまり苦にならず意外とお気に入りだったりする。
会場が何やら賑やかに聞こえてきた。
どうやら恒例のアイヤ節が始まったようだ。





耳を澄ますとアナウンスが聴こえるが内容まではわからない。
プログラムや提供読みで予定時刻の19時30分を少し過ぎてから花火が打ち上がった。
澄み切った夕暮れ空を期待していたが、午後になってから少し薄い雲が広がり、
期待していたトワイライト花火とは少しかけ離れてしまった。
今年もプログラムの内容は同じで大きく3之段に分かれて1之段に3景が盛り込まれている。
オープニングは豪華なスターマインで飾られたが、
約2000発を1時間かけて打ち上げるので、退屈なパートが続くとシャッターの手を止めての観覧が続いた。
遊歩道から弁天島まで約500mと決して近く無いので3号、4号がメインの花火玉を見るには少し迫力は欠けるが、
撮影するにはちょうど良い距離であり、また仙酔島周辺はカヌー体験が出来るくらい海流が穏やかで、
風が止むと海面に花火が染まってとても絵になる。
今年は花火業者が変わっているので、演出的に単調なパートが多かった分、シャッターチャンスも少なかった。
この調子だと撮れ高も少ないまま今年はこれで終わるのかと思っていたが、
フィナーレを飾る3之段第三景は龍馬伝のサントラに合わせて見事なミュージック花火を披露し、
まさにこれだけのためにこの1時間充電してたのかと思わせるような内容。
ただ1つ残念だったのは例年だとフィナーレに合わせて水中花火が同時に開花するのに、
今回は地爆型水中花火を前もって使い切ってしまい、
フィナーレに水中花火が開花することは無く、
一応、それに合わせてイメージを練っていただけに悔いが残る。
それにフィナーレに関してはよく考えた演出だと思われるが、
最後だけが派手だとどうしてもそこまでの着地点が退屈過ぎて飽きてしまい、
全体を通して少ないなら少ないなりに演出や打上方の工夫があるもので、
それを考えると前回の担当業者である佐賀火工はそれなりに楽しめたような気がした。

20時30分、花火終了後、今年は何故かすぐ渡船がやって来たのですぐ町内に戻ることが出来たが、
シャトルバスの列はJAまで続いており、
この様子だと今年も最終便の21時40分を超えることは間違いなさそうだ。




写真館 二千年一夜