牛窓花火大会〜岡山県牛窓町

去年の夏に初めて牛窓の花火を見たが、
横着して斜めから狙い散々な結果になったので、
今年は気合を入れて正面から狙うべく今夏も牛窓を決めていた。
1年振りだと思っていたが、良く考えれば大晦日にホテルリマーニ主催のカウントダウン花火を見に行ってるので、
8か月ぶりの牛窓訪問となる。
今年は少し早めに現地入りしたかったので、
13時頃に家を出て牛窓に着いたのは16時前。
連日続く炎天下の猛暑のせいか国道は思ったほど混んでなく順調に着いて、
お目当ての場所も今年は殆ど空いていて逆にどこにしようか迷ってしまう程度。
一応、三脚を仮置きして後は周りの動きを見ながら微調整する。







打上までの3時間、特に車の中で待機するには勿体無いので、
せっかく牛窓に来たのならちょっとドライブがてら町内を走らせてみた。
牛窓といえば日本のエーゲ海と呼ばれるほどの絶景で知られているが、
バブル期を思い出させるようなペンション群に廃業したリゾート施設など昭和を感じさせる雰囲気が良かった。
風待ち潮待ちで古くから良港として栄えた歴史もあるので、
行政はもっと観光に力を入れれば観光客で賑わいそうな気がするのだが。
昨夜、偶然にも牛窓でロケがあった「君と100回目の恋」を見たこともあって、
西脇海岸まで足を伸ばせてみた。
ネット情報によると向日葵畑があるとのことだが、
ロケ地にもなった岩風呂の店員に聞いてみると、
今年は違うものを植えているらしい。
連作障害を考えると仕方ないが、せっかく来たのに残念。
車を走らせていると西側の山の斜面にちらほらカメラマンを見かけた。
約1キロ以上離れた遠花火に興味は無いが、
混雑を避けて遠くから撮るカメラマンはどこへ行っても見かける。
後でわかったが、タウン情報誌に西側の山から撮影したであろう写真が載っておりそれを見て納得。
写真にすれば悪い絵ではないが、
ここで撮る限り最後に待っているワイドスターマインを一生知ることは無いのだろう。



その後、牛窓海水浴場を回って花火会場へと戻ったのは18時頃。
17時開門の臨時駐車場は既に16時から開場していたが、
凄い広大な空き地なので18時を過ぎても車は凄い勢いで吸い込まれていた。
18時になっても気温は高いが太陽が山に隠れて日差しが無くなると風が心地良かった。
三脚を立てた場所は特に動きに変化が無さそうなので、このまま居座ることにした。
筒場まで距離にして約250mで堤防上に5カ所の仕掛けが見える。
実際にメインに打ち上がるのは左側の筒なので、
露店を絡めて撮るのも悪く無い。
去年は目の前のレジャーボートが目障りだったが、
今年は大潮の干潮なので特に違和感も無く撮影はしやすいかもしれない。
会場ではステージイベントが始まり、地元学生によるよさこい踊りを見ていたが混雑もピークが加速し始めていたので撮影場所へ戻る。







20時00分、カウントダウンと共に花火大会が始まった。
単発、スターマイン、小型煙火が適度に繰り広げられ、
時々5号玉ぐらいの玉が大きく開花して会場を沸かした。
風のお蔭もあって煙は右側へ流され、今の時期に花火がこれほどクリアに見えてそれなりに楽しませてもらった。
最後のワイド演出に合わせて広角レンズで構えていたが、
レギュラー演出も撮ろうと思えば標準レンズじゃないとズーム不足であり、
もう1台カメラを持って来れば良かった。
ここで1つアクシデントが発生。
シャッターの切れが悪く電池が無くなりかけていたので、電池交換をしようと思いきや電池が無い!?
先週、2台態勢で撮影した時に電池を使い補充するのを忘れていた。
まだ辛うじて残っている電池を温存すべく撮影を中断して最後の最後に取っておくことにしたが、
電池が最後まで生きていることを祈りたい。
撮影せずに花火を見るのは久しぶりで、たまには撮影抜きで花火を見るのも悪く無いが、
やはり花火を見ていると、この時この瞬間、どういう構図で撮るかが脳裏を過ってしまう。
前半は2ヵ所からのスターマインで豪華に終了。
フェリーの出港の関係で5分ほど休憩が入り、後半戦に突入する。
前半は単発が多いのんびりした演出だったが、
後半はテンポの良いスターマインなどで会場は盛り上がる。
決して派手な演出ではないが、距離が近いので迫力と体感、そしてどこからでも見れる立地が牛窓花火の良い所である。
そして最後に待っているワイドスターマイン。
準備に手間がかかってもう終わったのか?と会場がざわつき始めた時、
今まで見たことの無い5カ所から打ち上がる目の前に広がるワイドスターマインが始まった。
音楽が無いのは寂しいが、5カ所から打ち上がる花火の開花音はむしろ音楽が無い方が迫力があって良い。
欲を言えば5カ所綺麗に打ち上げて、玉の種類を揃えれば良かったがちょっとばらつきがあるのが気になる。
それでも堤防を広範囲に使ったワイドスターマインが見れるのは岡山県内でも珍しく、
ましてや正面で見た観客にとっては最高の思い出になったに違いない。
来年は誰誰を誘ってまた来よう!と、終わった後はそんな声が聴こえて来た。
残念ながら来年はあるかどうかわからないくらいの財政難であるが、
臨時駐車場を有料にするとか、有料席を設けるとか、打上時間を30分にまとめるとか、
いろんな工夫の仕方があると思うので、今後も牛窓の花火は続いて欲しいと願う。




写真館 二千年一夜