臥竜山荘〜愛媛県大洲市

観光支援事業の恩恵を受けて今回の旅を計画していたのは夏の暑い7月頃で、
ちょうど11月3連休に合わせて宿毛のダルマ夕日を考えていたが、
出発数日前の事前調査で大洲市内の紅葉が見頃ということで、
宿毛へ行く途中に大洲市内へ寄ることになった。





7時に家を出発して西瀬戸自動車道を渡り松山自動車道を走ると、
遠いと思っていた愛媛南部も近いもので、10時くらいに大洲市内に入った。
大洲に来たのはいつぞやの花火大会以来だが、
つい2週間前に内子町に訪れているので何となく久しぶりに来たような気がしない。
天気予報通り今日の愛媛県上空は晴天で雲一つない快晴だった。
観光案内所の無料駐車場に車を止めて、まず最初に向かったのが臥竜山荘。
当時の豪商の別荘であるが建物や庭園が立派で当時の拘りが伺える大洲市内でも有名な名勝地となっている。
以前訪れた時に川の向こうから何やら怪しげな茅葺屋根が見えると思ったが、
それがまさに臥竜山荘だった。



駐車場から10分ほど歩いて臥竜山荘に到着。
近くの神社の駐車場に止めれば良かったが、城下町だった町並みを散策しながら向かうのも悪くない。
観覧料を払って中へ入ろうとすると三脚の持ち込みは禁止ということで手持ち撮影を余儀なくされる。
紅葉の有名な場所として知名度がどの程度かわからないがさほど混雑していないようで、
そのせいか観覧時間なのにも関わらず業者が剪定していたり落ち葉を掃除していたりしている。
混雑していないので撮影はしやすかったが、いざカメラを向けると業者の人や道具などが映り込み邪魔になって仕方なかった。
せめて観覧時間前にするなどの配慮が欲しい。
紅葉スポットとしてあまり情報は見かけなかったが、
いざ現地へ行ってみると紅葉の見応えはあり綺麗に色付いた紅葉が朝の日差しを浴びて綺麗だった。
臥竜院から見る庭園もさることながら不老庵から眺める景色も素晴らしく、
周りの紅葉が綺麗に色付いていた。
初日の1ヵ所目から紅葉の美しさにシャッターが進みフィルムが消費していくので、
撮影も程々にして臥竜山荘を切り上げる。
決して広くない場所だが気付けば1時間30分近く撮影していた。



駐車場に戻る頃には満車状態で観光バスも止まってかなり賑わっていた。
時間的にお腹が空いてきたのでここで小腹を満たすためにお昼ご飯を購入。
次の妙法寺で昼食に使用。






妙法寺〜愛媛県大洲市

臥竜山荘から少し離れた所に妙法寺があり12時20分に到着。
妙法寺では期待通りの紅葉に出会ず粘って探してみたが結局、撮影は断念。
訪れるタイミングが悪かったのか色付いているものもあれば色付いていないものもあり、
既に境内の紅葉は日差しが当たっていないので色付く時期が遅いのかもしれない。




白滝公園〜愛媛県大洲市

大洲市街地から県道24号線を西に走らせて13時10分、白滝公園に到着。
駐車場がほぼ満車状態で意外と人気紅葉スポットのようだった。
ちなみに後で知ったが白滝というのはどうやら地名のようで、
実際に白滝という滝は無く、大小いくつかの滝が遊歩道沿いから眺めることが出来る。
遊歩道と言っても平坦な道は殆どなく階段でひたすら上を目指す状況で、
見応えのある紅葉と滝は上がり切った休憩所あたり。
紅葉は綺麗だったが滝は既に陰っていて訪れる時間が遅かった。
せっかくなので苦し紛れに紅葉と滝を一緒に撮ってみたがちょっと描いていた構図とは随分かけ離れてしまった。





時間をかけて散策すれば他に良い場所があったかもしれないが、
既に14時になろうとしていたので下山した。
市内にもう1ヵ所予定していた紅葉スポットの稲荷山公園は時間の都合上断念。





三ツ畑田島〜愛媛県御荘町

予定では宇和島の大乗寺に行く予定だったが時間が無いので、
大洲市から一気に松山自動車道を南下して愛南を目指す。
当初の計画では宿毛のダルマ夕日を撮影する予定だったが、
愛南町内に三ツ畑田島という名所があり、
この時期になると3つ並んだ小さな島の近くに太陽が沈むことから、
ここも直前になって急遽予定を変更した。

松山自動車道の最南端である津島岩松インターまで下り、
国道56号線をさらに南下すると室手海岸の案内板がある。
15時40分、予定より早く着いてしまい、
それでも先客カメラマンがいたらと思って早めに来てみたがカメラマンは誰一人いなかった。



少し拍子抜けしながら現地を散策しながら構図を練る。
海岸沿いから狙うつもりだが、少し小高い国道沿いから狙うのも悪くない。
運が良ければダルマ夕日が見れるかもと期待していたが、
事前調査によると大分県佐伯市の小高い山に沈むのでダルマになる可能背はほぼゼロに等しい。
それでも敢えて宿毛を蹴って三ツ畑田島を選んだのは、何かしら惹かれる魅力があったからだと思う。
一応、超望遠仕様も用意していたが、3つ島が近いので通常の望遠レンズで間に合った。

16時40分、西の空がオレンジ色に変わって来たあたりから撮影開始。
今日は霞が殆ど無いくらい澄み切った空で、
雲1つない空が逆に単調過ぎて面白味が無い、というのは贅沢な悩みだろうか。
17時10分前に案の定、太陽は山に被ってダルマになることは無かったが、
今日は暖かかったので宿毛へ行ってもダルマになることは無かったかもしれない。
誰もいないと思っていたカメラマンも2名くらい来てたような気がする。
ダルマ夕日になるこは無かったが、それなりに楽しい夕景撮影となり、
太陽が沈んだ後も夕暮れの豊後水道を眺めて時間を過ごした。



今日の宿は旧1本松町にある少し古びたホテルだったが、
大浴場で汗を流して、夕食に出たカツオの刺身で美味しいビールを頂いた。
このままぐっすり寝れると思ったが、老朽化の定めなのか外からの音漏れが激しくなかなか寝付けなかった。

※後に調べてみると11月21日は宿毛でダルマ夕日が見れたらしい




写真館 二千年一夜