千手院のしだれ桜〜島根県松江市

父親が74歳で生涯を終えた後、
通夜や葬儀、その後の手続きで水曜日まで休みを取っていたが、
思いのほか火曜日までにいろんなことが片付いたので、
今日は天気が良いこともあり気分転換に松江までドライブすることにした。
染井吉野は咲き始める頃、各地の枝垂れ桜が見頃を迎えているところがあり、
把握している中から松江市の千手院へ行ってみることにした。





8時30分に家を出発。
空は春にしては珍しく霞の無い澄み切った青空が広がっている。
やまなみ街道を走っていると山桜なのかチラホラ桜が綺麗に咲いている光景を見かける。
出発してから約3時間かけて松江市内に到着。
千手院は松江城の近くにあり、その周辺は城下町ということもあって古い建物も残っていた。
松江市街地は割と走ることがあっても、
なかなか城下まで入り込むことが無かったので、
特に目立った案内板が無く、ちょっと迷ってしまったが何とか無事に到着。
小さな駐車場がありそこから少し歩いて千手院へ向かう。
階段を上がっていくと小さな枝垂れ桜が見えて来た。
樹齢は約250年と古木であるが綺麗な花びらを付けていてまさに今が見頃。
数年前に枝が折れたようでちょっと痛々しい姿になっているので、
撮影するのに構図選びが難しかったが、
階段を上がる辺りが一番綺麗に見えたので、
そこを集中的に撮影していった。
平日であるが現役をリタイヤした人にとっては平日も休日も関係無しにやってくるもので、
意外と老夫婦が次から次へとやって来る。
特に混雑するような有名な場所ではないと思うのだが、
なかなか人が途切れずシャッターを切るのに時間がかかった。



街中の境内にあることから周辺は余計な人工物が目立つので、
構図はかなり限られるのが残念であるが、
夜はライトアップもするようなので、その時はいろんな角度から撮ってみるのも面白いかもしれない。
本来なら境内で抹茶などが振る舞われるらしいが、
今年は新型コロナウィルスの影響で中止となっており若干寂しさがある境内。
お蔭で落ち着いて撮影をさせてもらった。
境内は小高いところにあり松江城が見える。
周辺は少し咲いている染井吉野に囲まれており、
来週の今頃はきっと桜見物で多くの人が訪れるに違いない。









段部のしだれ桜〜島根県加茂町

このまま帰る予定だったが、
天気も良いことだしせっかくなので段部のしだれ桜へ寄ってみることにした。
数年前の朝に訪れたことがあるが、
日中だと違う姿を見せてくれるのでは?とちょっと楽しみ。
現地に着いたのは13時30分頃で道中買っておいた弁当を食べて撮影開始。
前回来た時も思ったが、ここの桜は樹齢300年以上の老木であるが、
樹勢の衰えを感じさせない素晴らしい姿を保ち続けている。
道路沿いの斜面にあることから、ここもまた人工物の障害に悩まされるところだが、
構図としてはここもほぼ決まっているのでさほど悩むことは無い。
1時間ほどかけてフィルムまるまる1本消費して終了。
朝も良かったが午後は桜全体に日差しが当たって、
幹から見上げるとまるで青空から雪が降って来るかのようだった。



平日の午後なので誰もいないと期待したが、
それでも数名の花見客が代わり替わりに訪れていた。
午後から夕方にかけての姿も見てみたいし、
夜はライトアップするのでこのまま3時間ほど待機したかったが明日の仕事を考えると断念。
この数日間のことを考えると辛い日々だったが、
今日は父親がくれた最高の1日となった。







写真館 二千年一夜