因島の夜景〜広島県因島市

紅葉撮影もひと段落した12月最初の週末。
天気が良いとどうしてもどこかへ撮りに行きたくなってしまい、
さすがに次の日の仕事を考えるとダルマ夕日を撮りに遠出は出来ず、
それなら以前から撮りたいと思っていた因島の夜景を撮りに行くことにした。

16時頃に家を出発。
天気が良いと思っていたが日中が暖かかったせいか少し霞みかかっており、
四国山脈が見えず、やはり因島へ行くのは止めようかと思ったが、
既にしまなみ海道を走っていたのでそのまま因島へ渡る。







ホテルいんのしまからさらに上がった所にアンテナ基地に隣接している展望所があり、
16時50分、駐車場に到着。
随分前に花火大会の時に現地調査で訪れたことがあるが、
山頂のアンテナ基地局まで上がるのは初めてで密かに楽しみにしていた。
中腹からも展望所があるが木々があって視野が悪いので、
アンテナ基地局がある山頂が一番の展望スポットになっているのでそこから狙う。
周りに高い山が無いので生口島や生名島など瀬戸内海を見渡すことが出来るが、
標高約200mと少し低めなので高見山や積善山に比べるとちょっと物足りない。
生口島方面の展望所の他に生名島方面を望む展望台もあるが、
こちらは少し木々に邪魔されて見るには良いが撮影には適していなかった。
ちょうど岩城島を渡る建設途中の大橋も見えるし、
反対側の瀬戸内海も日中であれば綺麗な海が一望出来る。
ちょうど太陽が沈みかけていたので夕暮れ前の記念にシャッターを切った。
岩城島と因島を行き来するフェリーが夕焼けに染まる海を渡って、
時期によっては太陽が沈む前や日中の逆光時に狙うのも悪くない。
普通に生活フェリーだが小高い山から見ると何だか観光船に見えるのも瀬戸内海の特徴ともいえる。





出発した時は霞かかって期待出来ないと思っていたが、
太陽が沈んでから気温が下がったのか四国山脈の山頂が見えて来た。
時間が経つにつれて夕暮れ時のオレンジから青のグラデーションが色付きとても綺麗な色になってきた。
街の明かりや外灯も目立つようになってきて、まさに自然の明かりと人口の灯かりのコラボレーション。
ただ今日は日曜日ということで灯かりがあまりにも弱いのが残念で、
これが平日であれば造船所の灯かりがもっと明るかったかもしれない。
雲1つない澄み切った青空。
浴を言えば少し雲があった方がアクセントになって良かったが、
逆に雲1つ無かったからこそここまで綺麗なマジックアワーになったのかもしれない。
水平線付近は綺麗な赤色の空間が広がり見事なかぎろいが出来ていた。
まさかここまで劇的に綺麗な夕暮れ空が完成されるとは思ってもいなくて、
やはり現地に行かなければ良い景色には出会えないのだと改めて痛感させられた。



夕暮れ時の灯かりもピークを過ぎて周りの景色も暗くなってきた所で撮影は終了。
撤収作業に取り掛かろうとするとどこからともなくガサガサと音が聴こえる。
小動物なのかそれともイノシシ・・・
こんな時に限って今日は誰もいないので急いで機材を片付けて山を下りた。

その翌日、宿毛でダルマ夕日が出たというニュースを見て、
やはり強行的にどこかダルマ夕日を撮りに行けば良かったと心のどこかで思ってしまった。






写真館 二千年一夜