丸山城址の雲海〜島根県川本町

先月の4連休、三瓶山に訪れた時、ススキが綺麗だったので、
後で調べると山頂にススキ群があることを知り、もう一度行ってみたいと思って予定を立てた。
せっかく行くのなら近くの雲海スポットに寄って行きたいので、
どこにしようか考えた結果、川本町にある丸山城址に決めた。

3時に家を出発。
本当は昨日でも良かったのだが、風が強い予報だったので敢えて日曜日にしたのだが、
それでも各地で雲海が出たらしい。
風が強い日は雲海が出ないのがセオリーだと思ったのだが相変わらず雲海のメカリズムは読めない。
個人的には昨日より今日の方が雲海が出る条件が整っていると思うが、
こういう時に限って出ないことが多く泣かされることもしばしば。
今日は三次市街地で霧が出ていたので雲海に期待したが、
国道375号線に入ると霧の姿は消えた。
一山超えるだけで条件が大きく変わって来るので、
果たして川本町がどうなってるのか気になる所。
邑南町高原地区は濃い霧に包まれたが一山超えて国道261号に入ると再び霧の姿は見えなくなった。






※上ってすぐにある展望所より。
視野はあまり開けてないが雲海を見ることが出来る。
天空の朝ごはんの会場にもなっている。

5時20分頃に道の駅で少し休憩して丸山城址を目指す。
霧の無い因原から県道32号線を走ってこのまま霧は無いのでは?と不安だったが、
先に進むにつれて霧が出て来た。
三原トンネルを過ぎたところで丸山城址の案内板は無いので、
その代わりの目印となる「わんぱくの森公園」を頼りに進んでいく。
ただ県道から右折してしばらく行くと再び案内板があるが、
左折の案内がされていないので間違って真っすぐに行くと他所の地区へ行くので要注意。
これは事前に調べておいて本当に良かった。
わんぱくの森公園に続く山道の入り口に案内板があるので、
これを目印に道なりに上がっていくと「わんぱくの森公園」に着くのだが、
あくまで目的地は丸山城址なので途中にある公園は無視して山頂を目指す。

6時00分、丸山城址に続く遊歩道で道が終わっているのでここで車を置いて外に出ると、
見事な雲海が広がっているので急いで540mの遊歩道を歩く。
しばらく上がっていくと小さな展望台があり、
最近、よく告知を見かける天空の朝ごはんの会場の1つとなっている場所となっている。
先ほど車を止めた場所や展望台からでも雲海を撮ろうと思えば撮れないことも無いが、
あまり視野が開けてないしせっかくなので山頂を目指すことにした。
実は事前調査だと山頂に上がっても視野が開けている所が無い可能性が高いことを知っていたので、
先ほどの展望台から狙えば良かったと、何も早朝からしんどい思いをする必要は無かったと後になって後悔。
ところが山頂に上がってみると意外や意外。
視野が意外と開けているじゃないですか!?
周りの状況を見る限りだと、ごく最近に草刈りなど綺麗に整備してくれているように見える。
数か所ある休憩所からも視野は開けており、
中でも西の丸からは太陽が上がる位置から遠く三瓶山など割と広範囲に見渡せる。
若干、下部にいらないものが入り込んでしまうが、まぁそんな贅沢は言ってられない。
太陽が顔を出すのは6時25分なので急いで機材を準備して構図を検討する。


※西の丸の休憩所より。視野は開けているが変な骨組みが邪魔。

山頂に着いたのは6時20分頃だったが、
山の上から太陽が昇るので実際に太陽が見えたのは6時35分を過ぎた辺り。
三瓶山上空付近は予想に反して雲が広がっていたが、
太陽が昇る方角は澄み切った青空が広がっている。
太陽が顔を見せる前に何カットか撮影して、太陽が出ると広角で丸山城址らしさを狙って構図を練った。
下部の何やら怪しげな骨組みの正体は不明だが、
それをカットするとかなりトリミングしなければならないので、
それならその怪しげな物を入れてやろうとした結果、意外と面白い構図になったと思う。
雲海が出るか出ないか現地に着くまでわからなかったが、
結果的には見事過ぎる雲海になってくれた。
事前調査では太陽が見えないと思っていたが、
三瓶山から東に視野が開けていたお蔭で朝日を拝むことが出来た。
時期がもう少しずれれば杉林に隠れていただろうし、
逆に夏だと三瓶山に近づくのでそれはそれでどんな雲海が見れるのか楽しみでもある。
ただ夏に丸山城址を管理していなければ辿り着くだけで一苦労することは間違いない。



撮影を終えて一応、他の休憩所など見てみたが、
やはり西の丸からが一番撮影に適している。
結局、最初から最後まで誰一人来なかったのでまさにこの景色を独り占め。
ただ灯かりの無い場所で不気味なので2,3人くらい居た方が心強い。
7時30分、撮影を終えて下山する途中、わんぱくの森公園に寄ってみたが、
案内板のような遊具やソリゲレンデの施設は見当たらず、でも案内板もあるし割と綺麗だったので、
結局、事前調査の時から最後まで謎の存在であった。
ちなみに事前調査をしている時、円山とも呼ぶらしいので非常に紛らわしいので、
雲海スポットを紹介するに当たってどれか一つに統一して欲しい。


※謎の公園





三瓶山のススキ〜島根県大田市

丸山城址で思いのほか撮れ高があったので、
そのまま帰っても良かったが、せっかくなので足を延ばして三瓶山へ向かう。
西の原に着いたのは8時30分。
三瓶山登山道は何ルートかあるが、
西の原のススキ原が先月からどの程度成長しているのか確認を兼ねて西の原から男三瓶山山頂を目指す。


※9月に訪れた時よりススキが成長していた。

すっかり成長したススキ原に囲まれながらなだらかな坂道を上がっていく。
ススキ原を抜けて麓まで来ると少し急な山道が続くが、
それでも滝道で慣れているので最初は足取りも軽かったが、
平坦な道が殆どないのであっという間に疲れた。
どれほどの時間を歩いたかわからないが、
感覚としては30分ほど歩いたところで視界が開けて明るくなってきた。
ようやくゴールかと思いきや石がゴロゴロ転がっている悪路となり、
ここからは見上げるような山道をしばらく上がっていくことになる。
登るのは良いとしてこの道を下らなければならないのかと思うとゾッとする。
ただ今日は天気も良いことから日本海や川本町の雲海など大パノラマを楽しめるので意外と登山を楽しめる。
そんな道を20分ほど歩いてようやくお目当てのススキ原に着いたのは9時50分。
ここからはなだらかで歩きやすい道が続き、男三瓶山の山頂には10時00分に到着。
8時40分に西の原をスタートしたので大体1時間20分、
殆ど休憩もせずに登ったので割と早いペースで着いた。


※西の原コースは景色が良いがキツイ坂道が待っている。

男三瓶山山頂一帯にススキが広がり、太陽の位置や角度によってススキが輝いて見えるのだが、
今年は少し時期が悪かったのか、それとも時間帯が悪かったのか想像していたほど感動は無かった。
避難小屋があるススキ原が半逆光気味に日差しが当たっているのでシャッターを切ったものの、
西の原から上がって来たススキ原はどうもイマイチで撮影する気になれず、
それでも14時くらいまで粘ればまた違った光景になるかもしれないが、
さすがに明日の仕事を考えると長居は出来ない。
上空の空も青空が広がる時もあれば雲が広がり風が強くて肌寒い時もあり目まぐるしく天気は変わっていく。
西の原からの登山客は少なかったが、
それでも山頂に着くと違うルートから続々と登山客が現れそれなりに賑やかになり、
壮大なススキ原を見て感動の声が上がっているので、
やはり例年並みの景色なのだろう。


※男三瓶山山頂付近に広がるススキ群。
 訪れた時期、時間によって見える景色も違うのだろう。
 今回はさほど感動は無かった。


※紅葉の時期はまだ早かったが既に色付いている木々もちらほら。
 男三瓶山が1番標高が高いといこともあって景色が抜群に良い。


※周りの山々を見るといかに三瓶山が高いかがわかる。

いろんな箇所からそれなりに粘ってみたがやはりどうも写欲がわかず、
逆に紅葉している三瓶山に目映りしてシャッターを切っているうちにすべてフィルムを使い果たした。
12時00分、苦労して来た割にはどことなく不完全燃焼で下山。
もし次に来る機会があれば12時くらいの到着を目指して上がってみようと思う。
その時はさすがに西の原から上がるのは止めておこう。
下りは案の定、足元の悪さに苦戦して慎重に下山。
一歩足を踏み外せばそこそこの怪我を覚悟しなければならない。
そんな恐ろしい道だが、眼下に見える景色は素晴らしく、まるで鳥になって空を飛んでいるように見える。
これで足元が良ければ最高に気持ちの良い登山道なのだが、そこまで楽しめる余裕は無い。
そして少ないと思っていた西の原ルートから続々と登山客がやって来て狭い登山道なので立ち往生。
さすがに上りと違って心臓がバクバクするような負担は無いが、
足の負担はかなりかかっているようで、上りより下りの方が大変という意味も分かる気がする。


※上がりもしんどいが下りも大変。西の原を眼下に下っていく。

西の原の駐車場に戻って来たのは13時20分。
下りなので少しは早く下山出来るかと思ったが、
慎重に降りた分だけやはり時間ロスは大きかったようだ。
西の原は相変わらずのんびりした光景だが駐車場はほぼ満車状態。
西の原で遊ぶのも登山するにも今日は最高の行楽日和であった。


※無事に下山で来た時に安心感は無かった。
 このまま温泉に浸かりたい。





写真館 二千年一夜