天川棚田のコスモス〜愛媛県東予市

今秋の紅葉は以前から名前だけはよく目にしていた愛媛県内の渓谷へ行く計画を立てていた。
ところが例年に比べて早めの色付きに完全にタイミングを見誤ってしまい、
おまけに土曜日を狙ったかのような雨予報に足が重くなり、それでも宿は予約しているので行かない訳にもいかず、
家を出たのは7時頃と遅めの出発となった。
天気予報は雨のち曇りということで、雨の中で渓谷散策は避けたいので、
時間潰しに前日にたまたま見つけた天川棚田のコスモスへ寄ってみる。
しまなみ海道を渡り今治から県道155号線を南下。
タオル美術館のところで農道をさらに南下して県道154号線を右折すると再び県道155号線と合流。
天川地区に入る案内板が無いので右折ポイントを見過ごしやすいが、
JAを目印に曲がると後はコスモスの幟が立っている方に進んでいけば辿り着く。







天川棚田に着いたのは9時頃。
出発してから2時間もかかっていないのでやはり愛媛は近いと改めて思った。
事前調査によると早朝の日差しを浴びる光景が凄く綺麗だったので、
何気に期待して来たが、あまりにのかけ離れた光景に落胆。
上空はどんよりとした雲が広がり今にも雨が降りそうで、
肝心のコスモスも今年は例年より開花が遅くまだ満開になっていない。
狭い集落でのコスモス畑ということで来場者が多ければ車を止めるだけで一苦労しそうなので、
雨の影響もあってか来場者少なかったことだけは救いだった。
せっかくなので辺りを散策して1カット撮影。

後にネットの記事に載ってあったが、
今年は混雑を避けるため種まきを例年より半分の面積と少なめにしているとのこと。
それでも花が咲き揃えばかなり見応えがあったに違いないが、
残念ながら今回は7分咲の光景だった。


河之内音田地区のコスモス〜愛媛県川内町

天川地区を後にして当初予定していた最初の目的地である渓谷へ向かう。
国道11号線に入って桜三里を過ぎると東温市に入る。
4年前、白猪の滝へ行く途中に偶然出会ったコスモス畑が綺麗だったので、
今回の旅で帰りに寄ってみようと思っていたが、
雨が上がって山に霧がかかっていたので急遽寄ってみることにした。
10時過ぎたくらいに到着。
国道を走っている時は雰囲気が良さそうと期待していたが、
現地に向かっている間に霧が消えたのか標高の高い山には思ったほど霧が無かった。
せっかくなので1カット撮影。
前回来た時は畑一面に咲いていたが今日は若干少なく感じたのはやはり見頃が遅いせいかもしれない。
天川棚田も含めて見頃はあと数日かかりそうだった。







小田深山渓谷〜愛媛県小田町

今日の目的地である小田深山渓谷に着いたのは12時30分。
予定では10時頃に着くはずだったが、
午前中の雨予報でコスモス撮影の寄り道が重なりこの時間となってしまった。
県道52号線がかなりの難所だと思ったが林業用の大型車が走るような道なので、
カーブは多かったが思ったほど狭く険しいという感じでも無かったが、
峠を越えたところにスキー場があるくらいだからそれなりに道路を整備しているのだろう。
それでも小田の道の駅から約40分ほどかかった。
かなり標高の高い場所だと思われるが、霧で周りの景色が真っ白だったのが残念だった。
峠を越えるとなだらかな下り坂で渓谷沿いに進んでいくと小田深山渓谷の入り口となり駐車場がある。


※駐車場手前の渓谷

駐車場に着く手前に美しい渓谷美に魅了されシャッターを切った。
見頃は少し過ぎたような気もするが、それでも来た甲斐があったと思わせる素晴らしい景色だった
駐車場に着いて道の駅で購入した弁当で腹ごしらえ。
霧雨が降ったり止んだりの繰り返しで、
予報では午後から止むはずだったが、道の駅で再確認すると午後から雨雲が広がっていたので、
諦めて霧雨の中、渓谷撮影を開始した。
渓谷マップによると約1.2キロと短い渓谷なので、
意外と早めに撮影を切り上げられると思っていたが、
実際に散策してみると色付いた紅葉や奇岩などの渓谷美に撮影ポイントがたくさんあり、
五色河原附近辺りを歩いては立ち止まって撮影している間に時間はあっという間に過ぎて行った。


※内子町から出ているシャトルバス。運転に自信の無い方はこちらを利用をオススメ。
 ただカーブの坂道が多いので酔いそう。

キャンプ場まで来たところで遊歩道はまだ続いていたが、
既に15時を回って辺りも徐々に暗くなり始めたので断念。
散策出来るのは県道の分岐点からキャンプ場付近までの範囲だが、
この先もずっと渓谷は続いており、
帰りは来た道ではなくそのまま県道52号線を下ってみたが、
紅葉のトンネルが続く渓谷沿いがしばらく続いていた。
車を止めて歩けるのなら良いのだが、
離合も出来ず落石もありそうな険しい道だったので、
時間に余裕があればキャンプ場に車を止めて歩いて散策するのも良さそうだ。


※左:県道52号線は紅葉の美しい景色がずっと続く。 右:安芸貞渕、吊り橋から撮影出来るがこの周辺は散策のみ

どちらにしても今回は訪れる時間が遅く、
撮影条件も霧雨が降ったり止んだり、
時に風が吹いて霧が流れ込んだり厳しい条件であった。
もちろん曇天ならではの渓谷美も良いが、
やはり個人的には晴れた青空の下で透過した渓谷を見たかった。
今年は紅葉が1週間早いということもあり、
11月3日頃が1番良かったと思われる。
渋滞が出来るほどの人気スポットだと身構えていたが、
天気が悪かったせいか観光客は疎らで空いていたのが唯一の救いだった。
またいつか機会があれば訪れてみよう。
その時はぜひ小田名物のたらいうどんを食べなければ。



帰りは国道440号線経由で内子町まで戻ってみたが、
小田町まで1時間30分近くかかり、
道は広くて走りやすくても妙に疲労感が残った。
ただ険しい山々を走る道で渓谷は美しかったので、
きっと晴れた日中であれば立ち止まって撮影していたに違いない。
地図に黒川渓谷と記載されていたので紅葉の名所だとすれば完全に見落としていた。
1日かけて小田深山渓谷と抱き合わせて計画を練るのも悪くないかも。


※県道52号線を下った最後の辺。

今日の宿がある内子町内に戻ったのは18時。
すっかり雨も止むことなくむしろ強くなる一方で明日の雲海撮影は果たしてどうなることか・・・
スーパーで夕食を買ってから約300mの標高にある宿に着いてチェックイン。
1日の疲れを癒しながら明日に備えてのんびり1夜を過ごした。


※国道440号線から見る久万高原町柳谷地区。
 高知県仁淀川町との県境附近。





写真館 二千年一夜