内子町立山地区の雲海〜愛媛県内子町

今回の愛媛遠征の計画を立てる上で、
何と雲海を見ながら朝食が食べられるという素晴らしい宿が愛媛にあるということで、
紅葉の見頃を迎えるタイミングをネットやSNSで予想して7月頃に予約を申し込んでいた。
仮に雲海が出なくても美味しい朝ごはんが食べられて、
しかも愛媛県宿泊割引1万円を利用しての宿泊なので雲海が撮れたらラッキーという気持ちでいた。
とは言ってもこのようなチャンスは滅多にないので、
やはり雲海を見たいし撮りたいという気持ちは心のどこかにあった。
土曜日の夜は雲海が発生する条件としては最悪であり、
せめて雨上がりの冷え込んだ朝なら期待も出来たが、
雨はいつ上がるかわからないし上空は曇が広がって晴れる気配も無い。
おまけにまったく寒くないし内子町の街灯りはいつまでも見える。
23時頃になって雨は止んで雲海になっているようにも見えるが、
果たして明日の朝はどうなっているか・・・
ダメなら朝はのんびりしようと半ば諦めて24時頃に就寝した。





翌朝、5時30分過ぎに起床。
外を見ると雨も上がり雲海になっているが上空の空は雲が広がっていた。
肉眼でも周りの景色が見えていたので散歩がてら宿の周辺を散策。
どこか小高い展望の良い場所が無いか探してみたが、
これという場所も無く、宿のご主人から栗畑からの展望が良いと教えてくれたが、
木々が邪魔してイマイチだった。
結局、展望が良いのは朝食を食べるテラス附近くらいしか無かったのでそこから狙う。
テラスに薪ストーブがあったからなのかはわからないが今朝はとにかく暖かくて、
今の時期にしては異常な暖かさだった。
雲海になる条件の1つとして朝の冷え込みが重要視されるが、
この暖かさで雲海になるのは珍しい。
そう思っている矢先、霧が上昇してきているのでいつまで雲海の状態が保たれているかわからない。
ところが雲が広がっていた空が少しずつ青空が見え始め、
今日は無理だと諦めていたが急いで機材を用意して撮影態勢を整えた。


※左:宿の2階窓からの眺め。中央:栗畑からの眺め。右:テラス周辺


※奇跡的に上空は晴れ太陽が顔を出す。

立山地区は標高約300m附近にある集落で、
雲海を見るには若干標高が低いのでいつ霧に包まれてもおかしくない状態だった。
一時は霧が上昇する場面もあったが、
太陽が上がる時間が近づくと霧は下がり周りの山々が見えて来たので構図を決めてシャッターを切る。
太陽が上がる方向に雲がかかっていたので、
6時30分の日の出時刻よりも随分遅い7時頃に太陽が顔を見せてくれた。
まさか太陽が見れるとは思ってもみなかったが、
気付けば青空も広がり、諦めていただけに雲海撮影が出来たのは本当に嬉しかった。
後に朝食プランで訪れた人たちも目の前に広がる雲海に感動していた。
雲海撮影は7時20分あたりで切り上げて、摘みたて野菜、産みたて卵を使った手料理の朝食を堪能した。


※画像には無いが卵かけごはんもある。


御三戸嶽〜愛媛県美川村

お腹いっぱい朝食を食べて気付けば9時になろうとしていた。
10時くらいに面河渓に着いておきたかったのに、
あまりの時の流れが止まった時間に癒されてのんびりくつろいでしまった。
お土産にたくさんのシイタケを頂いて立山地区を下山。
大洲方面は雲海が残っていたが内子町内はすっかり霧が晴れて良い天気になっていたので急いで面河渓を目指すが、
その前に御三戸嶽に立ち寄る。



10時50分、御三戸嶽に到着。
河原に降りて近くまで近づけるようだが国道440号線の橋からの眺めが良いのでここから撮影する。
内子町を出発した時は天気が良かったが、
さすがに山の中へ入ると天気も晴れたり曇ったりの繰り返しで厚い雲が太陽を遮っていた。
雲から太陽が出た瞬間を待ってシャッターを切る。
もう少し川の水面が多くても良かったが、
ここ近年の大雨で河原の面積が増えたのかもしれない。
紅葉は良い感じに色付いてちょうど良かった。
時間があれば河原に降りてみたかったが、
時間が無いのでまた今度。
ただ太陽の角度からして午前より午後の方が良いかもしれない。





面河渓〜愛媛県面河村

11時50分、駐車場に到着。
石鎚スカイラインや古岩屋など有名な紅葉スポットに囲まれているので、
面河渓も当然のように観光客で賑わっており、
奥の駐車場はどうやら満車でスカイライン入り口の駐車場に止めた。
ここまでの道のりでも見応えのある紅葉景色に何度も足を止めようかと思ったが、
また来る機会があればやはり時間を十分割いて撮影に挑まないといけないと改めて思った。



駐車場付近の紅葉はまさに今が見頃。
ここから歩いて山奥へと入っていく。
面河渓もそんなに距離は無い渓谷だと思っていたが、
実は片道1時間の渓谷が2ルートあることを現地で知り、
とてもじゃないが両方行けるだけの時間は無い。
せめて片方だけでもと思って虎ヶ滝を目指したが、
上流へ行けば行くほど紅葉は既に終わりかけていたので引き返した。
やはり今年は見頃が例年より1週間早いことを改めて痛感させられる。



駐車場から程なくして歩いた関門遊歩道の紅葉が色付きが一番良く、
その先にある五色河原で多くの人が午後の日差しに当たりながら気持ち良く過ごしていた。
流れる川はグリーン色でとても綺麗だが紅葉も無くすっかり観光地化されて写欲が沸かなかったが、
大迫力のある亀腹と呼ばれる山肌を面河川と一緒に入れてシャッターを切った。
これが唯一面河渓らしい1カットとなった。
その後、駐車場まで戻り周辺の山や渓谷を撮影。
何気に面河渓は期待していた渓谷だっただけに訪れる時期とタイミングを完全に外した結果となってしまった。


古岩屋〜愛媛県久万町

面河渓を早々と切り上げて最後の撮影地である古岩屋に着いたのは14時20分。
さすが有名な紅葉スポットだけに駐車場はほぼ満車だったが、
少し離れた所に何とか車を止めることが出来た。
全体的に紅葉は今がピークといったところで、高く聳える岩峰が素晴らしいがここで大きな誤算が生じる。
何と渓谷の半分が日陰になっていた。
この時間帯でまさか日陰になっているとは・・・
それでも何とか日差しの当たっているところを探して撮影は出来たが、
全体のほんの一部しか撮影出来なかったのは痛恨の極み。
時間があれば遊歩道を散策したかったが、昼食も取っておらずいろんな意味で歩く気力も無く、
明日の仕事のことも考えて早々と撤収。
何だか朝の雲海ですべての運を果たしたかのような1日となった。


※岩峰の麓は既に日差しが当たっていない。


※辛うじて日差しが当たっているところを見つける

帰りは国道440号線に入って松山ICに乗って帰るルート。
町内の道の駅で軽く遅めの昼食を取って松山ICを目指す。
遠いようで近いので早く帰れると思ったが、
松山IC附近が渋滞して意外と時間を消費してしまい、
家に着いたのは18時30分頃だった。





写真館 二千年一夜