三瓶山の紅葉〜島根県太田市

先週、三瓶山を登山して感情が沸いたのか今週も三瓶山へ出かけることにした。
たださすがに登山するのは体力にも限界があるので以前から訪れてみたかった室ノ内池を目標に目指す。
家を6時頃に出発。
東の原が目的地なので普段走らない国道54号線から県道40号線を通って目指したが、
県道40号線はカーブの坂道が多く、思いのほか時間がかかったので、
結果的にいつもの国道375号線を走った方が早かったような気がした。

そんなこんなで東の原に着いたのは8時50分。
雲1つ無い青空が広がり、休みの日にこれほど晴天に恵まれたのは珍しい。
西の原にはちょくちょく訪れているが、
東の原は数年前の花火撮影以来で雪の無い東の原は初めて見るので新鮮な景色。
かつてスキー場だった場所でもあり古びたリフトがかつての賑わいを見せておりどことなく哀愁を感じる。
今は石見ワイナリーも出来て新たな観光スポットとして生まれ変わっていた。







駐車場は早くから車が止まっており、リフトの利用状況から登山の先発隊だろう。
個人的にはリフト稼働が8時30分からなので、
それに合わせて到着したかったが、あまり早く着いても三瓶山自体に日差しが当たらなければ意味が無いので、
これくらいがちょうど良かったかもしれない。
早朝から登山して山頂に上がって幻想的な雲海を見てみたいと思ったこともあったが、
雲海はせいぜい川本町に見えるだけで三瓶山麓まで霧が来ることはまず無い。
通常登山だと60分ほどかかる道のりも、リフトを使えばほんの10分で到着。
往復750円で大平山から見る大パノラマが体験出来るのだから本当に素晴らしい。
係り員が今日は珍しく大山が見える!と教えてくれて、
その時は、普通にそうですか!と答えたが、
冷静に考えると三瓶山から大山まで約100キロ離れているので、
尾道から宮島の鳥居が見えると思えばとてつもなく凄いことだと改めて思った。
リフト乗り場から数分上がった所に大平山の山頂に着き、
綺麗な展望テラスから東の方角の山々や後ろを振り返れば三瓶山の迫力のある景色、
山肌の紅葉は今が見頃で迫力のある紅葉が楽しめる。
標高が高いので少し風があるものの太陽の日差しが暖かくてとても気持ち良かった。


※遠く川本町の雲海が見えるが三瓶山の麓まで雲海は来ない。

適度に撮影を済ませて目的地である室ノ内池を目指す。
リフト乗り場からの距離や状況が他の登山道に比べると情報量が少なく事前調査でもわからなかったが、
約20分程度の整備された緩やかな道のりで、先週の西の原からの登山に比べると雲泥の差だった。
そんな登山道を下り9時50分、室ノ内池に到着。
山頂に比べると少し色付きが弱いような気もするが、
それでも見応えのある紅葉と風が止むと池に映り込む光景が何とも言えない。
長年紅葉を撮影しているが中国地方にもこのような場所があった、
というかその場所を求めてやっと来れた気がした。
池のほとりを歩けるのでいろんな角度、場所から構図を変えて撮影していったが、
結果的にどれも似たような構図になってしまったかもしれない。
時間や訪れるタイミングが違えばまた違った紅葉風景が楽しめそうなので、
リフトの最終である16時に合わせて午後から訪れてみるのも有りだと思った。


※ブナ林の中を歩く緩やかな遊歩道



個人的に撮影目的で訪れた訳だが、
登山客や高山植物愛好家の人達にとっても三瓶山は魅力的な山のようで、
確かに周りを見渡せばいろんな植物があることに気付いた。
特にピンク色の可憐な花はマユミと呼ばれ、
これほど綺麗に咲いているのは珍しいとか。
訪れる人も疎らで山に囲まれた火口ということもあって登山者の声がよく響いていた。

時間の流れが止まったかのような場所であり、このまましばらくのびり景色を楽しみたいところだが、
午後の部があるので惜しまれつつ室ノ内池を後にする。
リフト乗り場に戻って来たのは12時前。
まだ大山がくっきり肉眼で見えるほど安定した青空が保たれていた。
少し時間に余裕があったのでリフトで下山した後、
石見ワイナリーで少し休憩。
その後、近くで昼食を取って13時過ぎに大山へと向かった。


※東の原のススキが綺麗だけど撮影する場所が無い。唯一、リフトからの眺めが良い。





大山・鍵掛峠〜鳥取県江府町

時間を稼ぐために普段利用しない山陰道を走って順調に米子まで来たのは良かったが、
インターチェンジを降りて渋滞にはまる。
もしかして大山渋滞!?と思ったが、
まさかの舗装工事だった。
鍵掛峠に寄る前に以前から気になっていた大野池に寄ってみた。
思ったほど紅葉はしておらず、むしろこれが限界なのかはよくわからない。


※色付きはこれが限界?

豪円山のろし台にも寄ってみたかったが、
15時30分を過ぎても大山寺周辺は混雑していたので、
ここは素通りして今日のメインである鍵掛峠へと向かった。
15時30分くらいまでに着く予定だったが、
ここでもまた大山環状道路が片側通行で大渋滞。
結局、鍵掛峠に着いたのは16時10分頃だった。
人気スポットといえどさすがにこの時間だと駐車場は空いてるだろうと思ったが、
予想を遥かに混雑している。
辛うじて車を止めることが出来たので早速撮影開始。
ちょうど大山が西日に当たりまさに今が最高のシャッターチャンス。
カメラマンも大勢いたが何とかスペースを見つけて撮影することが出来て良かった。
ただカメラマンを見ていると撮影している様子が無い。
何やら上空にオリオン座がどうのこうのと言っていたので、
どうやら星景狙いのようだ。
鍵掛峠からの構図はある程度限られるので数カット撮影して終了。
今まで早朝に訪れたことがあったが、
西日が当たる時間に訪れたのは初めてで、
噂には聞いていたがまさかこれほどまでに赤くなるとは思わなかった。
これなら午後に訪れてもっと重点的に大山を撮影すれば新たな発見があるかもしれない。



その後、三の沢に行ってみたが、ここも見事に紅葉している。
ただ17時前だったこともあり既に太陽が西に傾き日差しが当たらなくなってしまった。
環状道路周辺の駐車場が狭く紅葉シーズンだとかなり行動制限がかかってしまうので、
呑気に石見ワイナリーでソフトクリームを食べてないで、
早めに現地に行ってしっかり時間を確保して撮影すれば良かった。
環状道路周辺の紅葉は今が見頃だったが、
それより標高の高い所は既に落葉しているように見える。
標高差があるので訪れるタイミングは難しいが、
あと数日早ければまた違った感動があったのかもしれない。
久々に訪れた鍵掛峠でまじかに大山を見ると、
再び大山に対する感情が高まって来たので、またいつか機会があれば紅葉シーズンの大山へ訪れてみよう。
それにしても今日は最高に良い天気だった。






写真館 二千年一夜