藤縄地区雲海展望公園〜愛媛県大洲市

当初、年末年始に宿毛でダルマ夕日を撮りたいと計画を立てていたが、
コロナ感染拡大の影響で観光支援事業が停止されるので急遽月末の最終末に予定を変更した。
せっかく四国へ渡って宿毛でダルマ夕日だけ撮るのは勿体無いので、
大洲市内へ寄って雲海を狙うため、
家を出たのは3時30分頃。
しまなみ海道を渡り、松山道を走って内子五十崎インターに着いたのは6時頃。
ここから新谷地区から雲海展望台を目指して山道を上がっていくのだが、
国道56号線から展望台へ向かう案内板は無く、
ローソンを目印に右折すると小学校があるので、
道なりに上がっていけば小さな案内板があり頼りに上がっていく。
仮に何年か先にローソンが閉店した時のために、
紅葉の名所である稲荷山公園の反対側と憶えておけば間違えることは無い。
狭い道だと覚悟していたがさすが四国。
道は狭くおまけに林道として利用されているのか木くずが多く、
アスファルトも荒れてとてもじゃないが暗闇の中を走るにはあまりにも不気味過ぎる。
途中、分岐点もあったがその都度案内板があるので気付けば迷うことは無いと思うが、
距離にして約7キロ、30分くらいの険しい道、
おまけに農場の大型車とすれ違い、正直かなり神経を使い疲れた。






展望台に着いたのは6時40分頃。
ここまでの道のりとはかけ離れた立派な展望台に広い駐車場に少し安堵したが、
どうやら地元の人達が展望台周辺を綺麗に整備したらしい。
秋は雲海祭りも行われるらしいが、ここへ訪れる人が多いのなら道を広くしてほしいとまでは言わないので、
せめてアスファルトは綺麗にしてほしい。
残念ながら内子町に入った時から今日は雲海は無理だと思っていた。
霧の姿はまったく見えず、おまけに風があるので雲海条件とはまったくかけ離れていた。
それでも太陽が昇る直前に霧が流れる可能性もあるのでダメ元と現地調査を兼ねて展望台へ上がってみたが、
結果的には少し朝焼けした程度でカメラの出番も無く展望台を下山することになった。
苦労して上がって来ただけに収穫の無い朝はショックが大きい。





宿毛のダルマ夕日が今日の最終目的なので時間はたっぷりある。
大洲市内には雲海の名所なので高い山に上がれば大概雲海を見ることが出来るのだが、
そのうちの1つ、神南山に目を付けていた。
山頂付近にハングライダー基地のフライトエリアがあり、
そのからの展望が素晴らしいとネット調査に出ており、
次の日の朝は神南山へ上がろうと考えていた。
雲海撮影ポイントも道中まったく案内板が無いので事前に道のりを把握しておかなければならない。
五十崎駅附近から南へ曲がり、最初の池を目印に山道を上がっていく。
花咲じいさんの看板がある神南山ふるさとの森公園を過ぎてさらに山を上がっていったところにフライトエリアがあるらしいが、
途中でアスファルト未舗装となり、さすがに冬用タイヤで未舗装を走りたくないので先へ進むのを断念。



稲荷山公園からもフライトエリアに続く道があるとのことなので行ってみたが、
ここもまたアスファルト未舗装となり断念した。
フライトエリアがあるので決して変な道ではないと思うが、
正直あまり走りたくない道であった。
ネットで見るとバイクで行く人が多いようでフライトエリアでソロキャンプをしている人もいるとかいないとか。
神南山のフライトエリアは一ヶ所だけだと思っていたが、
そもそも神南山は男山と女山に並びフライトエリアも各所にあることが後にわかった。
道は険しいが訪れるだけの価値はありそうなので、
いつか機会があれば挑戦してみたい。


※稲荷山


高茂岬〜愛媛県西海町

大洲市で何も収穫の無いまま国道56号線を一気に南下。
このまま宿毛へ行っても良かったが、
前回の旅で高茂岬の収穫が少なかったので寄ってみることにした。
大洲から愛南までの道のりは距離はあるが西予から松山道が無料区間になるので意外と簡単に行くことが出来る。
先月訪れた愛南町はすっかり見慣れた光景で、
青空が広がる豊後水道に浮かぶ三つ島もすっかりお馴染み。
今日はダルマ夕日になる可能性が高いので三つ島で狙うカメラマンも多いかもしれない。



高茂岬には県道30号線の左回りと県道300号線の右回りがあり、
案内板は県道30号線を示しているが、
前回は30号線を走ったので今回は300号線を走ってみた。
結果的には所々狭い道があったものの、漁港町を走るので意外と走りやすかった。
武者泊という地区は独特な雰囲気で何と野生の猿が普通にウロウロしていたのが面白かった。
ただ距離的には30号線の方が短いように感じたが、
意外とカーブが多く対向車に遭遇する可能性も高いので何とも言えない。



12時20分、高茂岬に到着。
前回は3連休だったこともあって観光客も数組見受けられたが今日は誰もいないので遠慮なしに撮影が出来る。
雲が広がっていた空も次第に青空が広がり遠く九州もうっすら見えていた。
前回撮れなかった青空の下での高茂岬、構図は既に把握済で観光客が掃ける待ち時間なども無く撮影は早々と終わった。
時間帯から逆光となったが海に反射する日差しが眩しかった。
訪れる道中、スーパーで弁当を買っておいたので撮影後に昼食を取る。
その後、運動がてら再び高茂岬を散策してしばし広大な海と草原の光景を見ながら時間を過ごした。






宿毛のだるま夕日〜高知県宿毛市

15時30分、宿毛市内に到着。
夜はイルミ撮影で遅くなってはいけないので先にホテルのチェックインを済ませておく。
宿毛市はダルマ夕日の名所として観光に力を入れているので、
観覧ポイントをいくつか紹介しており、
その中で片島港附近から狙うことにしていた。


※道の駅より

というのも前回宿毛へ来た時、灯台とダルマ夕日が映っている案内板を見て以来、
それを撮りたいと思っていて場所を調べると片島港と判明。
咸陽島が最も有名で魅力的な場所であるが、それはまたの機会ということで片島を選んだ。
ところが実際に行ってみると何か違う。
明らかに防波堤が整備されて夕日が落ちる範囲がかなり狭まっているように感じた。
しかもシンボルである灯台の姿も見当たらない。
片島でも撮れないことは無さそうだが、
イメージしていた光景とかなりかけ離れてしまったのですっかり撮影意欲を失い、
今日は確実にダルマ夕日が見れる絶好のチャンスであれば咸陽島に急遽変更した。


※実際の画像は片島港から撮影されたもの。その光景も今は無い

とは言っても既に時刻は16時を回っておりカメラマンで混雑しているかもしれない。
多い時には100人以上が集まる場所らしく撮る場所はあるだろうか・・・そんな不安の中、咸陽島公園に到着すると、
ビックリするくらい閑散としており、これも今のご時世ならではかもしれない。
お蔭で自由に撮りたい場所があり逆にどこで撮ろうか迷う程だった。
島の間に落とす構図と海岸右側から狙うローソク岩の2パターンがあり、
今日は何故かローソク岩狙いのカメラマンが集中していた。
どちらも捨てがたいが新参者としては人がいない島と島に落ちる真ん中構図を選ぶ。
あまりにもありきたりでありがちな構図だが、やはり王道な写真は一度は撮ってみたい。
1mでも撮影場所を間違えれば島と島の真ん中に落ちないので確実な場所取りが必要であるが、
地元のカメラマンが既にスタンバイしていたので、そのお隣で構えることにした。
時間が経つにつれて徐々に人が増えてきたが、
それでも例年に比べるとかなり閑散としていたに違いない。



今日は曇りのち晴れの予報でPM2.5も少ない予報から殆ど霞みの無い綺麗な青空が広がっていた。
その陰でいつまでも眩しい太陽が容赦なく目を襲い構図選びに苦戦した。
天気が良すぎると夕日が白飛びするので、
普段は夕日撮影にあまり使わないPLフィルターを装着してみたが、
今にして思えばハーフNDにすれば良かったかと少し後悔もある。
一応3倍テレコンも用意していたが、周りの岩礁を入れて雰囲気を出したかったので300mmの望遠レンズを装着して後は時が来るのを待つのみ。



日没時刻は17時10分、最悪でもだるま夕日にならなくても夕日だけでも絵になる環境なので、
いつもならダルマになる前からシャッターを切ったりするのだが、
今日は確実にダルマになりそうなので袴が出始めた頃からシャッターを切り始める。
自分が居た場所では真ん中から少しずれそうなので2mほど右側へ移動。
袴が付き始めてからは本当に太陽が沈む速度が速く、
それはまさに一瞬の出来事のように感じた。
構図的に限られるので露出を変えて数カットずつシャッターを切っていく。
太陽が沈むまで約20枚ほど撮影した中で、
どの露出、構図が良かったのか現像が上がって来るのが楽しみであるが、
最高のダルマ夕日だっただけに1枚でも良いのがあることを願いたい。




SUKUMO YEG Winter Illumination〜高知県宿毛市

咸陽島公園にてダルマ夕日を撮影後、急いで機材を撤収して四万十市へ移動した。
赤橋の河川敷でイルミネーションが行われており、
夕暮れ時に合わせてライトアップされた赤橋やイルミを狙っていた。
四万十市まで高速道路で移動出来るので30分もあれば着くだろうと思ったのだが、
意外と時間がかかり四万十市街地から現地までの道がわからず、
結局、着いたのが18時15分。
辺りは既に真っ暗となっていた。
おまけに人も多く、かと言ってイルミは小規模。
赤橋のライトアップも光量が少なくライトアップと言えるのかどうかわからない。
旧中村市に来たのは2006年以来だったので、
手ぶらで帰る訳にはいかないと思ったのだが、思いのほか寒かったので断念した。
せっかく片道20キロかけて走ってきた甲斐虚しく宿毛まで戻る。



小田梓記念公園に小規模ながらイルミネーションがあるということでそこへ寄ってみた。
市街地中心部ということで予め用意していた地図を頼りに行ってみたが、
案内板も無く場所がわからず何度も迷いながら何とか到着した時は19時15分。
あまり知られていないのか園内には誰一人もいない何とも寂しい雰囲気が漂っている。
時折、一組現れて帰ってはまた一組やってくる程度。
お蔭で撮影はしやすかったが、ただ範囲は狭く園内は公衆トイレや銅像などがあって構図はかなり限られたものだった。
ドーム型のイルミを中心に撮影して終了。



撮影した後に気付いたが、公園周辺は繁華街でスナックなど夜の店がたくさん並んでいた。
どこも閉まっていたので気付かなかったが、張り紙にはコロナ感染防止による自粛閉店のようで、
土曜日の夜というのに何とも寂しい雰囲気であった。






写真館 二千年一夜