見奈良の菜の花〜愛媛県重信町

2月下旬に高知へ梅林撮影を予定していたが、
コロナ感染予防対策で梅林への立ち入りが出来ず計画が白紙となった。
それなら代替え案として浮上したのが去年から目を付けていた八幡浜の河津桜と男木島の水仙。
二ヵ所とも距離が離れているが高知遠征の予算が浮いたので1泊2日かけて、
ついでに他の名所をいくつかピックアップして計画を立てた。

7時頃に家を出発。
気持ちの良い青空の広がるちょっぴり寒い朝、しまなみ海道を渡って愛媛を目指す。
大角浜海岸の河津桜が見頃を迎えているので気になったが、
ここへ寄ると後々の工程が厳しくなるので今回は断念。
まず最初に向かうのは東温市にある見奈良の菜の花畑。
県道155号線を走って東温市に向かうのもすっかりお馴染みとなった。
9時30分、見奈良の菜の花畑に到着。
案内板が無くて通り過ぎてしまったが利楽という温泉施設の裏に菜の花畑があり、
駐車場は温泉施設に止めて見学出来るようになっている。



穴場的スポットなのかカメラマンが1人、散歩している人が数名見かけた程度とのんびりしている。
一面に咲き誇る菜の花に朝の日差しが当たってとても綺麗である。
ただ街中の1画にあるので人工物が目立ち、また南側には松山道が走っているので絵にしずらい。
菜の花畑の背景に霧が少し残る山々を想像していたが、その光景はまったく無かった。
何かしら絵になる構図が無いものかと散策してみたが、これという場所が見つからず数カット撮影して終了。
撮影を終える頃になると静かだった菜の花畑にも少しずつ人が増えてあちこちから声が聞こえて来た。







五郎の菜の花畑〜愛媛県大洲市

東温市から県道23号を走って伊予、内子経由で大洲へ向かう。
大洲市内から県道232号を入ってすぐに赤橋が目に入る。
その周辺の河川敷に菜の花畑があり少しだけ咲いていた。
ここは「畑の前河川敷エリア」で全体的に見頃は3月に入ってからなので現時点ではあまり咲いていない。
その赤橋を渡って県道43号線を南下するともう一ヶ所のエリアである「五郎河川敷」があるが、
案内板も無ければ土手で河川敷の状況が道路から見えず気付かない人も多いかもしれない。
実際に大洲の菜の花といえば赤橋が見える河川敷が有名で雑誌やネットに掲載している画像も赤橋が映っているのをよく見かけるし、
ここへ来るまで2ヵ所あるとは知らなかった。

11時40分、すっかりお昼時に到着したので混雑しているかと思ったが、
畑の前河川敷はそれなりに人がいるのを見かけたが五郎河川敷は殆ど人がいない。
目の前に広がる広大な菜の花畑は圧巻で背景に山がアクセントになり、
朝の霧が晴れる瞬間は面白いかもしれない。
河川敷の左右は土手と藪で視界を閉ざし余計な人工物も人も入らないので撮影はしやすいが、
景色としては少し殺風景でもあるので、朝か午後の時間帯を狙って日差しに角度があった方が立体感が生まれて良さそうだ。
かなり見応えのある光景で350万本の菜の花が咲いているらしいが、
ここ数日の悪天候と三寒四温の日々で少し疎らに咲いているように見える。
これからが見頃なのか既に終わりかけなのか、どちらにしても黄色い絨毯になっていないのは残念だった。



あまりの広範囲に散策するには時間がかかりそうなので同じ場所から角度を変えて撮影。
反逆光であるが冨士山も入れることで大洲らしさが出ただろうか。
澄み切った青空なのは嬉しいもののアクセントに少し雲があっても良いのだが、
今日は雲の無い空が広がりポカポカ陽気で暖かかった。


善木津の河津桜〜愛媛県八幡浜市

大洲から国道197号線を走って八幡浜へ向かう。
八幡浜市へ行くのは花火大会以来の訪問でいつ振りか調べてみると2008年以来13年振りだった。
13年振りと言っても花火会場へは行かないので当時の見覚えのある光景も見つからない。
見つからないどころか大洲から八幡浜まで自動車専用道路を作っていることに驚いた。
いつになるかわからないが、今度訪れる時はアクセスも楽になることに期待。
市街地から国道378号線を北上して最初の長いトンネルを抜けると喜木津地区の河津桜並木が出迎えてくれる。



13時00分、喜木津地区に到着。
午前中だと裏山に太陽が隠れて日差しが当たらず、
あまり遅すぎると西の空が霞みで白くなるので訪れる時間帯としてはちょうど良かった。
ただ見頃と予想して訪れてみたが実際に見るとまだ蕾もあったり既に散っていたり、
それは少し離れた所からでもピンクに染まっていないことから見頃では無いことがわかる。
1年前に知ったスポットで訪れるタイミングを逃したので今年は絶対に行ってみたい場所の1つだっただけに残念な結果となった。
これはまたいつか再訪問することを誓い、その時のために今回は調査を兼ねて撮影した。



善木津地区から少し北へ走らせた隣町の磯崎地区にも国道沿いに河津桜があり、
開花状況は善木津と変わらず今回は時間が無いので立ち止まらず素通り。
善木津と違って背景は海だけで少し物足りないが、次に来た時は磯崎もじっくり撮影してみたい。




瀬戸大橋とダルマ夕日〜香川県坂出市

13時40分、ここから坂出まで一気に移動する。
伊予から松山道を走って2時間あれば目的地まで着くと予想して、
このまま国道378号線を海岸沿いに走って伊予を目指す。
途中、菜の花の名所やポスターで有名な下灘駅があるが今回は素通り。
信号も車も少なくて、青い海と横目に走りやすい道で、ゆうやけこやけラインと言うだけあってとても気持ち良い道であった。
坂出インターを降りて県道16号線の海岸沿いに着いたのは17時頃。
余裕をかまして伊予インターまで下道で走ったせいで予定より随分遅れて到着してしまった。
それでも今日はあまりカメラマンはいないだろうと思っていたのだが現地に着いてビックリ。
スペースのある路肩は殆ど車で埋まっており望遠レンズを付けたカメラマンが至る所にいた。
噂には聞いていたがまさか今日に限ってこれほど多いとは・・・
ざっと50人以上はいただろうか。
その大半がきっとダルマ夕日ではなく、瀬戸大橋と夕日が重なる瞬間に通過する鉄道目当てだと思われるが、
もしかしたら月曜日に休みを取って遠征してきた人もいるかもしれない。
それくらい鉄道ファンにとっては聖地だった。



幸い車は少し離れた所の路肩に止めることが出来たので急いで場所を確保。
結構な範囲でカメラマンが散らばっており、
バス停付近に多く集まっていたが、ダルマ夕日に拘らなければどこからでも狙えると思う。
瀬戸大橋とダルマ夕日を一緒に撮るには狭い島と島との間に落ちるので、
事前に何度も確認して場所を特定したのだが、まさかバス停付近に人が多いということはそこがベストポジションなのかもしれない。
確かに角度的にはその場所が良さそうに思えるが個人的には牛島にかかるのでは?と思っていた。
そう思って坂道を上がる場所辺りに構えてみたのだが、果たして結果はどうなるか。

鉄道を撮るつもりは無かったが、誰かがもうすぐ通過する!と言うものだからついカメラを構えてしまった。
瀬戸大橋までの距離が6キロほど離れているので鉄道が走っていても音すら聞こえないが、
300mmに3倍テレコンを付ければそれなりに迫力のある絵になる。
ダルマ夕日を撮るには少し引いて瀬戸大橋らしさがあった方が絵になりそうだがそこは選択の難しい所。
ローカル路線と違って頻繁に電車が走る路線なので本番のダルマ夕日に向けていろんな構図でシャッターを切っていく。
夕日が瀬戸大橋に近づくとこれはこれで絵になる光景だが、
周りの鉄道ファンはニアミスだったことに落胆の声が上がっていた。
あと1分早ければ・・・と言っていたところを見ると、夕日が1分早く沈む昨日か一昨日が良かったのかもしれない。
肝心のダルマ夕日はPM2.5で辛うじて見える程度でとてもじゃないが絵にならない。
六島に夕日が被っているように見えたのでやはりバス停付近からがベストポジションであった。



ちなみに瀬戸大橋とダルマ夕日が撮れるのは10月と2月ともに数日間のみ。
場所に寄るが2月23日前後3日間がチャンスではないかと思う。
今日はPM2.5が多い予報で風が強かったので何とかなるかと思ったが濃度が高かった。
今日の撮影はこれで終了。
明日の男木島の上陸に向けて今日はフェリー乗り場に近い高松市内で宿を取りゆっくり夜を過ごした。




写真館 二千年一夜