豊平展望所の雲海〜広島県豊平町

今年の紅葉シーズン初日は芸北の紅葉に決めていた。
せっかく芸北へ行くのなら久々に掛頭山で雲海を狙おうと思ったが、
豊平町内にある農道沿いから雲海が見れる展望所が以前から気になっていたので行ってみることにした。
午前3時に出発予定だったがあまり寝付けず眠くなれば途中で仮眠を取れば良いと思い午前1時に出発。
全日の仕事疲れもあって今日は少し楽をしようと三次経由で中国道を走って千代田まで行こうと思いきや、
世羅から吉舎まで工事で通行止め。
いつものことながらいつまでこの工事はやってるのだろうか。
結局、国道486号線を走っていつもの下道コースで芸北へ向かった。
豊平町内に着いたのは4時頃。
展望所は県道40号線から芸北へ続く広域農道沿いにあるが、
その広域農道の入り口の案内板が無いので事前に調べていなかったら迷っていたかもしれない。
トンネルの手前が展望所と思って走っていたが、
何せ外灯も無ければ月灯りも無い真っ暗路で気付かぬうちにトンネルを潜ってしまい、
Uターンして引き返したがまたしても気付かず通過して無駄に車を走らせてしまった。
結果的にトンネル入り口付近にある広いスペースに車を止めて少し下った道沿いに視野の開けた場所が展望所であった。


※綺麗なかぎろいと雲海。ただ手前の龍頭山が邪魔なのと集落に霧は無い。





ここまで来る道中、向原から霧が発生しており、
吉田や千代田も霧に包まれていたので今日は各地で大量の霧が発生している。
豊平でも霧が発生しているはずだが、肝心の龍頭山周辺に霧が出ていない。
ネット情報でも手前の集落まで霧が流れないことが多いというのはわかっていたが、
今日の霧の発生具合から霧が流れていると思っていたが、
何かの気象条件が重ならければ手前まで雲海になることはなさそうだ。
今日の天気予報は朝から曇りだったが、
GPV予報は雲がかかっていなかったので晴れることを信じていたが、
結果的に早朝から満天の星が広がっていた。
5時を過ぎた頃から肉眼でも周辺が見えるようになったので機材をセット。
霧が流れたら集落の外灯が霧に包まれて幻想的な絵になるのだがどうも流れる雰囲気が感じられない。
朝の冷え込みと澄み切った空気で綺麗なかぎろいが出ていたので掛頭山へ行けばさぞかし綺麗な景色が見れたに違いない。
遥か遠くは綺麗な雲海になっているのに何故に手前まで霧が来ないのか。
太陽が覗けば霧が流れ込む可能性もあるが、
今日は午前中が勝負なので適度に撮影して太陽を見ることなく撮影終了。
この場所がどのくらい知名度があるのか知らないがカメラマンは誰も来なかったが、
自分でもここで撮るくらいなら掛頭山か荒谷山へ行くだろう。
目の前に見える龍頭山からだと雲海が見れるらしいが山頂までは登山なのでリスクは高い。
豊平町内で展望出来る場所がどこかあれば良いのだが。

※龍頭山頂まで車で上がり徒歩15分ほどで行けるらしい。




王渡橋〜広島県芸北町

豊平の展望所から広域農道を芸北方面に進んでいくと仙水湖に大渡橋がかかっており、
ここから眺める紅葉が綺麗で見応えがあり、
また今年の1月に冬景色を撮影したお馴染みの場所でもある。
7時00分、現地に着いた時はまだ霧に包まれて日差しも当たっていない。
しかも今秋は雨が少ないこともあって仙水湖が渇水して非常に面白くない。
あまり乗る気はしなかったがせっかく来たので撮影していると、
次第に霧が晴れて日差しが当たり始めた。


※個人的にはこの構図が好みだが水位がかなり低い。


※湖面があれば綺麗なのだが。

なるべく渇水が目立たないように橋の右側から撮影。
最初はさほど感動しなかったが日差しが当たると色付いた山々が輝いて綺麗に見えた。
残念ながら全体的に日差しが当たるのはもっと時間がかかりそうなので、
撮影する時間帯によって見える景色と感動が変わって来る。
帰りにもう一度寄ってみたいが今日は吉和まで足を延ばすつもりなのでまたの機会。
人を見かけることは無いが主要道路なのか意外と交通量が多く大型車が頻繁に走るたびに大渡橋が揺れて怖かった。
吊橋まで行くことが出来るが妙に獣臭いがするので止めておく。


※なるべく湖面が目立たない右側から撮影。
 しばらくすると朝一番の日差しが山の色付いた木々に当たるが全体的に当たるのはもうしばらく先。





聖湖〜広島県芸北町

北側の上空は早くも厚い雲が迫っており急いで聖湖へ向かう。
ところが八幡辺りから上空が一変して雨が降り出し、ついさっきまで王渡橋での晴天が信じられない。
結局、これを境に青空や日差しの中で撮影することは無いまま時間が過ぎて行くことになる。
8時50分、聖湖に到着。
ここも雨量不足で水位が下がっているが、それ以前に日差しが無いので感動も無い。
湖面に映る紅葉が綺麗だが晴れていれば絵になっていただろう。
数か所気になるポイントや定番スポットもあり観光客やカメラマンも立ち止まっては小雨の中で撮影していた。
せっかくなので1ヵ所だけ撮影。



日差しが当たれば紅葉したブナの木が綺麗で見応えがあると思うが、
意外と紅葉スポットとしてあまり紹介されていないのが不思議。
過去に紅葉時に芸北へ訪れているが聖湖には立ち寄っていなかったのが悔やまれる。
せっかくなのでキャンプ場に行ってみたが古びた看板に聖湖のルートがわからず断念。
ここもブナの木が生い茂って綺麗だった。



教龍寺〜広島県吉和村

芸北から一気に南下して吉和へ向かう。
芸北であまり撮れ高が無いので途中、龍頭峡へ寄ってみた。
今日はあまり観光客が居ないので滝の遊歩道まで車で行くことが出来たが、
前回訪れた時は人の多さで随分前から歩いて行ったような記憶がある。
途中の断崖絶壁の渓谷美も見事なので歩いて行くのも悪くは無い。
落差のある奥の滝だが雨不足でほぼ渇水状態。
これではいくら落差があっても絵にならず撮影を断念。
無理の紅葉シーズンに来る必要は無さそうなので、
もし機会があれば春の新緑シーズンに訪れてみよう。



11時50分、教龍寺に到着。
ここ数日で一気に色付いた樹齢約300年の紅葉が素晴らしい。
話し好きの住職が今年は奥の紅葉も一緒に色付いてボリュームがあると言っていた。
青空の下で見ればさぞかし綺麗だっただろうがこればかりは仕方ない。
数カット撮影した後、日差しを待ったが結局日差しも青空も出ることは無かった。



吉和という場所もあってか訪れる人は多くないので撮影はしやすく所謂穴場的スポット。
筒賀の大イチョウが近くにあるのでSNSで知れ渡れば教龍寺もそのうち人気スポットになるかもしれない。
13時00分、帰りの体力を考えて撮影はこれで終了。
来た道を戻るよりもそのまま下って2号線を走った方が楽だと思ったが、
日中は交通量が多いので3時間30分と時間的にはさほど変わらなかったかもしれない。


※境内にいる親猫と子猫たち。人に懐いていすり寄ってきた。




写真館 二千年一夜