しまんと市民祭秋季花火大会〜高知県中村市

四万十市の花火大会が秋頃に開催される発表があったのはたしか8月くらいだったような気がする。
その時は緊急事態宣言真っただ中でコロナ禍が収まる気配すら無かったので、
正直開催は難しいと思っていたが、ワクチン接種が功を奏したのか徐々に感染者数も減り、
今回は規模を縮小して11月末27日に開催することが決まった。
今年になってまともな花火大会は殆ど見ていないといこともあったが、
久しぶりに担当するカネコの花火大会を見てみたかったのと、
四万十の花火は思い出深い大会でもあるし、
高知県内で宿泊すれば5000円の交通費キャッシュバックキャンペーンも開催中ということもあって四万十市へ行くことにした。





今日は特にどこかに寄って撮影する予定が無いので、
しまなみ海道を渡って朝倉で行きつけのパン屋で朝食を買い、
そのまま一気に南下して宿毛で前回食べれなかったラーメンで昼食を取る。
四万十市までの道のりは遠いが、
いろんな区間に自動車専用道路が出来ているのと、
車も信号も少ないのでさほどストレスも無く快適に走ることが出来た。



中村に着いたのは予定通り15時頃。
当初の予定では会場の近くに宿を取っているので、
早めにチェックインして歩いて現地に行くつもりだったが、
近くに臨時駐車場があるので、とりあえずそこに車を止めて現地調査をすることにした。
防災センターに車を止めて具同地区方面に向かって四万十川沿いを歩きながら構図を考える。
筒場はワイドに設置されており南側に8号玉がセットされている。
具同会場、中村会場どちらにしても正面から狙うには距離が近すぎるので、
斜めから狙うことは最初から想定内だが、
前回は具同側の北側から撮影したので、
今回は具同側の南側から狙うことにした。
8号玉との距離は約340mと近いが28mmの縦構図でカバー出来そうなので、
その周辺の花火を一緒に入れればスッキリした構図になると予想。
ついでに中村側も散策してみたが、露店を入れて撮れそうな気がするので捨てがたい。



そのまま宿まで足を延ばしてチェックインを済ませておく。
河川敷の観覧会場は事前にリストバンドが無ければ入ることが出来ない仕組みになっており、
一応、宿泊施設で中村会場のリストバンドを貰ったが、
河川敷で撮影する予定は無いのでリストバンドの出番は無かった。
事前配布ではそれなりに人気だったようだが、
当日配布はまだ残っており会場もさほど混雑は今のところ見られない。
一応告知している花火大会なのでそれなりに人やカメラマンが集まりそうなものだが、
そこは地域柄なのか出足はかなり遅い。
コロナウィルス対策はかなり徹底された状況で、
出店している露店も観覧会場での飲食は自粛されており、
購入して持ち帰って食べるようにアナウンスされていたが、
それだと祭りの醍醐味が無く、ただ花火を見るだけの花火大会という感じ。
それならわざわざ早く来る必要が無いので混雑していないのかもしれない。
暗くなる前に三脚を置いておきたかったが、土手は18時にならないと車両通行止めにならないので置く訳にもいかず、
場所取りをしている様子も無いので18時以降に改めて三脚を置くことにした。
それまで車の中でしばし仮眠して時間を潰す。
今日は冷たい風が吹く1日だったので臨時駐車場に待機する場所があって良かった。







17時になってようやく駐車場の警備員もやって来てそろそろ本格的に人が動き出す時間帯となる。
西の空が綺麗だったので赤鉄橋と夕景を一緒に撮ろうと思って中村会場まで足を運んでみた。
会場は相変わらず混雑は無くのんびりした雰囲気で花火大会とは思えない光景だった。
17時45分、中村会場から見るライトアップされた赤鉄橋と夕暮れ空がとても綺麗だったが、
花火大会の機材が映り込んでしまい、
上流側の土手も工事中で立ち入り禁止となっていた。
せっかくの空だったのに撮影出来なかったのは残念だったが、
これくらい綺麗な夕暮れ空ならダルマ夕日が見れたかもしれない。
(実際にダルマ夕日になったらしい)
18時を過ぎて土手も通行止めになったので三脚を置こうと思ったが、
あまりにも人がいないので三脚を置いたらその場にずっといないと紛失しそうで怖い。
いつもなら外で待っていても苦にならないが今日から寒気が入って風も冷たくて外で待つにはあまりにも辛すぎるので、
もう少し様子を見ながら車内で待機する。



実際に三脚を置きに戻ったのは19時前くらい。
両方の会場がどのくらい埋まったのは確認していないが、
徐々に土手を歩く人の往来が増えて来たのでそれなりに埋まっているのかもしれない。
19時になって挨拶やくじ引きに抽選会が行われ、
19時30分から花火が打ち上がる。
8号玉は距離が近いので迫力があるが、その奥に設置されている筒との距離が離れているのでかなり物足りず、
やはり上流側から撮れば良かったかと後悔もしたが、
8号玉が目の前で開花するとその後悔も和らいでいった。
煙は上流から下流へ流れるのがセオリーなので予想通り下流側へと流れていた。
夕方までは東に吹いていたので心配は無かったが、
花火が上がるとあれだけ寒かった風が止み微妙な流れになってきた。
何やら音楽に乗せて花火が上がっているようだが、
会場から離れているので微妙に聞こえる程度。
河川敷のススキに火が付いて二度の消火活動があったこともあって終了したのは21時を回っていた。
最初はどうなるかと思った風向きも消火活動で時間が遅くなったお蔭で、風が吹き始めて良い感じに流してくれた。
久々に担当されたカネコの演出を拝見させてもらったが、
観覧場所が予想以上に悪かったのでいつも以上の感動は無かったが、
無事に開催出来て久しぶりに四万十の花火が見れて良かった。
例年に比べると規模を縮小しての開催ということだったが、
それでも約6000発の花火が打ち上がり、おそらく訪れた殆どの人が今年初めての花火大会を楽しんだに違いない。



21時を回り近くに宿を取っているとはいえ帰りの渋滞で遅くなるだろうと思ったが、
道路は驚くほど空いておりあっという間に宿に戻ることが出来た。
今宵は事前に目を付けていた居酒屋でカツオのタタキと地酒を楽しみにしていたがまさかの貸切。
旅の疲れもあって結局、いつもの弁当屋で簡単に夕食を済ますこととなった。





写真館 二千年一夜