竜ヶ岳〜徳島県山城町

今週末は長門市にある大寧寺の紅葉を撮影予定だったが、
高速道路の周遊割が発表され、
それを利用して四国へ行こうと急遽予定を変更。
でもよく考えてみると高速道路が乗り放題で日帰りするより、
高知で一泊して高知観光リカバリーキャンペーンで交通費5000円キャッシュバックを利用した方が、
無駄にガソリンや体力を使わなくて済むし値段も抑えられる。
どちらにしても去年行きたかった所や去年行っても撮影出来なかった所など心残りの撮影スポットがあったので、
出発数日前に急いで予定を組み直した。
肝心の高知県内で宿が取れるかが心配だったが、
香南市で格安の宿が空いていたことで四国行きが決定。
あとは1泊2日でどのように回るかが何度も地図を見ながら出発前日にようやく計画が固まった。





5時00分頃に家を出発。
早朝撮影の予定が無いので最近では少し遅めの出発。
高速道路で一気に坂出まで移動してから国道32号線を一気に南下して池田町を目指す。
家を出た時は東方面の空が晴れていたが坂出に着いた時は雨が降るくらい天気が悪化しており、
猪ノ鼻トンネルを抜けると青空だった・・・と期待していたが残念ながら厚い雲で覆われていた。
今日の最初の目的地は去年も訪れた竜ヶ岳。
去年は予想外に到着に時間がかかり15時30分に着いた時は既に陰って撮影に至らなかった。
険しい渓谷なので日差しが当たるタイミングが難しいが、
とりあえず10時頃に着けば何かしら発見があると思っていた。
8時30分、祖谷渓の下流にあたる出合地区に到着。
ここは渓谷沿いに綺麗な紅葉が見れる穴場的場所で去年は綺麗な紅葉に感動した場所。
今年も綺麗に色付いているが上空が曇っているので寒い。



県道149号線に入って松尾川温泉を過ぎると険しい道のりが5キロほど続く。
場所が場所なので対向車が来ることは滅多に無いが、
落石や陥没した箇所もあり運転に集中しなければ車を傷めることになる。
携帯の電波も次第に入らなくなるくらい奥地へ入っていくので車に何かがあったら万事休す。
断崖絶壁の渓谷道を昔の人はよく作ったものだと感心するが、
周りの山々を見ると人工林が多いので材木の運搬用として利用していたのだろうか。
そんなことを思いながら9時20分、無事に竜ヶ岳に到着した。



竜ヶ岳が紅葉の名所かどうかはわからないが駐車場らしき場所が見当たらないので、
名水付近が少し道路が広いので車を止めて周辺を散策。
松尾川に降りる道が無いので基本的に県道から渓谷を見学することになる。
首が痛くなるくらい高い渓谷が凄くて圧倒される。
名水ポイントから説明看板までが見所といったところだが、
意外と視野が開けている場所が無いので見るには支障が無くても撮影となると意外と絞られてくる。
相変わらず雲が掃けないので去年みたいに手ぶらで帰る訳にもいかず一応撮影はしておく。
日差しが無い分、コントラストに差が無くて紅葉撮影には意外とリスクが少ない。
でも個人的にはやはり日差しに当たる紅葉が見たかった。



竜ヶ岳は約4キロほど続いているようなので、名水ポイントからさらに先へ進んでみた。
西祖谷村との境まで来たところで特にこれという場所も無かったので引き返す。
やはり見所は公衆トイレから名水ポイント、案内板までの区間といったところで、
特に名水ポイントから見る渓谷美はかなり迫力があって撮り応えがあると思う。
竜ヶ岳に来て1時間ほど経ち、そろそろ次へ行こうと帰り支度をしている時、
上空が徐々に明るくなり次第に雲の切れ間から青空が見えて来た。
今日の天気は確か曇り後晴れの予報だったが、もしかしてここから晴れに変わるのか?
雲の切れ間からついに待望の日差しが当たりだす。
ただ太陽は雲から出たり隠れたりの繰り返しでなかなか思い通りの状況になってくれなかったが、
11時を過ぎた辺りから雲は徐々に無くなり澄み切った青空が広がり太陽の日差しが竜ヶ岳全体に当たりだした。
片付けていた機材を急いで取り出し夢中でシャッターを切った。



サイドから当たる黄色や赤色の色付いた木々が透過してとても綺麗。
微妙に構図を変えて撮影していたが結果的に似たような写真を量産しただけかもしれない。
それでも竜ヶ岳の美しさと高く聳える渓谷に出会えたこと。
ファインダーを覗きながらこれを撮りたかった!と思いながら、まるで去年の忘れ物を取りに来たかのようにシャッターを切った。


四国まんなか千年物語〜徳島県山城町

松尾川温泉まで戻ってきた時は既に12時を回っていた。
予想外に時間をかけてしまったが今日はもう思い残すことは無い。
せっかくなので祖谷渓谷を見るか大歩危を見るかどっちへ行こうか迷ったが、
時間帯的に観光列車が走る時間が近づいていたので大歩危へ向かった。
12時40分、土讃線の有名な撮影ポイントに到着。
去年の今頃も撮影しているので今年は違う所で狙いたいと思っていたが、
現地調査する時間が無く結局去年と同じ場所から狙う。
有名なポイントだと思ったがカメラマンは1人しかいなかったので逆に助かった。
高知の川はどこへ行っても綺麗だが、
大歩危一帯の吉野川は特に綺麗で日差しが当たっているので余計に綺麗に見える。
ただ山の色付きは去年ほどでもなくポスターのように燃えるような紅葉に出会ってみたい。



12時46分、3色3両編成の観光列車がゆっくりと鉄橋を通過していく。
お蔭でシャッタースピードが出なくても撮影はしやすい。
結果的に去年と同じような写真になってしまったのでさほど達成感は無かった。
紅葉ではなく意外と新緑の春の方が絵になるのかもしれない。
大歩危沿いの観光センターはどこも車や人で一杯で賑わっており、つい先日まで緊急事態宣言が出ていたのが嘘かの様だった。







奥大田渓谷〜高知県大豊町

13時になったところで大歩危小歩危の山に午後の日差しが当たり、
色付きが悪くて意外と綺麗に見えるもので、
残念ながら渓谷は既に日差しが当たらず、
やはり祖谷渓谷の撮影する時間帯は難しい。
国道32号線を南下して祖谷渓を後にして大豊町に入る。
去年気になっていた渓谷があって、
結局行かなかったのだけど今回は時間に余裕があったので行ってみることにした。



JR大田口駅を少し過ぎたところに薬師堂や黒髪山の案内板があるので、
それを頼りに進んでいくと渓谷の何故か控えめの小さな案内板に従って進んでいくと展望台へと着く。
決して広い道じゃないが渓谷附近まで民家があり生活道路として利用されているので、
竜ヶ岳の県道のように悪路ではなく綺麗に舗装された狭い山道なので意外と走りやすかった。
それなりに高く上がってきたので見た所落葉が進んでいるように見えるので、
例年なら今頃かもしれないが今年は1週間前くらいがちょうど良かったかもしれない。
13時40分、山の半分は日差しが当たっていたが既に陰っている所も多い。
遊歩道で下へ降りられる道があるようなので行ってみる。
奥大田渓谷に関してはあまりネットにも情報が無く、
ただ大豊町に紅葉の綺麗な渓谷があることくらいしか出ていなかった。
不安でもあるが逆に穴場的スポットとして期待もしていた。
遊歩道はただ渓谷に下るだけの道で散策出来るような道は見当たらなかった。
大小様々な岩がたくさんあり写真を撮るには少し難しいが、
せっかく来たので紅葉を絡めて撮影してみた。



展望台まで戻りしばらく渓谷を眺めていたが、
展望台から見る景色は決して悪くないのでタイミングが合えば感動も違っていたかもしれない。
機会があればまたいつか訪れてみよう。


定福寺〜高知県大豊町

去年の今頃、朝一番に訪れた定福寺の紅葉は予想以上に綺麗だったことは今でも憶えている。
出発する数日前にたまたま新聞の記事で見つけて知ったお寺だったが、
今年はまだ記事が無かったので見頃を迎えていないのか、
それとも既に見頃を終えてしまったのか・・・
去年訪れているので今回は撮影の予定が無かったが、
この後、高知市内の夜景撮影まで時間があったし、
場所が近いということもあってちょっと寄ってみることにした。



15時00分、定福寺に到着。
朝の明るい雰囲気と違って既に夕方の雰囲気が感じられ、
観光客もいるがさほど混雑はしている様子は無くどことなく静かである。
紅葉は綺麗に色付いておりまさに今が見頃。
何故に記事になってないのか不思議であるが混雑を嫌って管理側から掲載NGを出しているのかもしれない。
当初撮影はせず境内を少し散策するつもりだったが、
西日が当たると境内の紅葉が一斉に輝き出し、
あまりにも綺麗だったのでしっかり撮影してしまった。



午前中に撮っていた場所が陰って逆に陰っていた場所が午後に日差しが当たり、
いつ訪れても境内のどこかしら日差しが当たっているのは珍しい。
拝観料も駐車場も無料でさほど混雑も無く、何より三脚の規制も無くそして綺麗な紅葉が楽しめる。
それを味わうととてもじゃないが京都へ行くにはなれない。
予定外に寄ってみたが結果的に良い紅葉が見れて良かった。




五台山の夜景〜高知県高知市

高知市内には大概、高速で行くが大豊町から国道32号線を南下して高知に入るのは初めてで、
標高の高いところから一気に下っていくと南国市となる。
大豊から高知市まで約50キロの道のりだったがさほど遠く感じることは無かったので、
池田町から高知市内まで大歩危小歩危を楽しみながら下道で高知市内へ行くのも悪くないかもしれない。
まぁ今後の参考までに。
高知市内に入り国道55号線をしばらく西へ走らせると五台山の案内板があるのでそれに従って進んでいくと山頂に辿り着く。



16時50分、駐車場に到着。
高知市内では有名な夜景スポットで駐車場やトイレもしっかり完備。
展望台付近には公園などもあり地元住民にとっても憩いの場所になっているのかもしれない。
車はそれなりに止まっていたが屋外に人はあまり見かけなかったので、
みんな車の中で暗くなるまで待機しているようだった。
わざわざ展望台まで行かなくても駐車場から車内にいながら北側の夜景を見ることが出来るが、
まぁカップルにとって夜景はデートの切っ掛けに過ぎないのだろう。
駐車場から歩いて5分ほどで展望台があり、
2階はカフェかレストランが入っていたようだが閉店していた。
五台山は標高が高くないので夜景スポットとしてはどこか物足りないが、
西から東までのワイドな夜景が見れるのが特徴である。



太陽が沈んで17時30分頃、空がトワイライトになる時間帯だが、
今日は生憎、雲が多くて撮影する気にもなれないような状況。
せっかくなので数カット撮影して終了。
夜景自体そんなに派手さが無いので物足りないものがあるが、
自然の芸術美があれば少しは感動の度合いが上がるかもしれない。
ということで今日の撮影はこれで終了。



本日の宿である香南市へ向かう。
高知市内の宿が無かったので香南市まで足を延ばすことになったが、
さほど距離は離れていないと思っていたが30分近くかかってしまい意外と距離があった。
高知市内は知らないうちに高知東部道路という自動車専用道路が出来ており、
そういえば以前来た時に何か工事が行っている光景を思い出したが、
現在は高知インターから直結して空港までノーストップで行くことが出来るのでかなり便利。







写真館 二千年一夜